視覚障害&発達障害?!25社以上転職しまくりダメ人生だったが、ひとり整体院という天職を見つけて6年目!(8)水商売編-2
初日 惨敗!ゼロ 残り2日で10組
一番下の、大阪ミナミ繁華街の地図をご覧になりながら
読んでいただければ幸いです。
午後5時前に僕は、戎橋でボーイさんに頭を下げてお願いし、
午後6時にお店オープン。さあ行きましょうと、ボーイの サトさんは
僕を連れて、まずお客様呼び込みの場所を案内してくれました。
「まず私の自己紹介から。サト って呼ばれております。お店では一応、
No.3の立場です。先月20歳になったばかりですが、よろしくお願いしますね。」
「竹本さんでしたね。とりあえずタケさん、タケって呼んでいいですか??」
呼んでください!
「タケさん、呼び込み、店案内、キャッチの仕事は、一番大切なお仕事です。もう長く
働いてるレギュラーの女の子は、皆、自分のお客様を持ってます。いわゆる 指名客
ですね。成績の良い子は一生懸命努力をして、お店に出勤前に電話をかけたりして
営業をかけています。そういった営業のノウハウを教えるのは私達幹部の仕事です」
「ところが、この店に入ったばかりの女の子は、指名客がいません、もしくは少ない。
ウチのお店はお客様がつかなくても女の子に時給は払っていますが、お客様がつけ
られないと、お店は赤字だし女の子を早上がりさせないといけない。それでは女の子
が辞めてしまいます」
「タケさんもいろいろ事情があって大変でしょう。でもね、女の子も、様々な事情を抱え
て働いている子が多いんですよ。シングルマザーで頑張っている子、兄弟の学費を稼ごう
と一生懸命な子、もちろんこの仕事が大好きでがんばっているいる子、と様々です。
だからタケさん、自分の生活の為、というのも大切ですが、女の子をサポートしたろう!
力になってあげよう!といった気持ちも持ってくださいね」
感心しつつ、素敵な香りのするエレベーターが1階に到着。店の前は石畳の広場になっていて
そこには、すでに小柄な中年の男が呼び込みをやっていた。(地図の赤数字1)
「店前は重要なポジションです。既存のお客様が通りかかった時に、一声かけるだけで
ご来店いただけますし、おなじみのお客様が来られた時に、『こんばんは、今日もご指名は
○○ちゃんですね』と覚えていないといけません。だから、ベテランのアルさんにお願いして
おります。」
アルさんは小さな会社を経営していたが、お酒で失敗を繰り返し、会社を潰し奥さんと子供に
逃げられ、ここでやりなおそうと頑張っている。最年長だが役職はサトさんの方が上。
「さあ、反時計回りに行きますよ!まず店を出て南に進み一つ目の十字路(地図の赤数字3)」
「次は、東に進んだ十字路(地図の赤数字4)。正直ここは競合のお店のキャッチが多すぎ」
「次は北に向かいます。八幡通りと笠屋町筋の十字路、ここはあまりよくありません」
「最後は、西に歩きます。三津寺通りと畳屋町筋の十字路、フフッ、ここが穴場です」
(地図の赤数字2)
「タケさん、あなたにはこの位置メインで、店案内をしてもらいます!!」
(心の中)
「お、今、人通りが少ない!と思ったでしょう?タケさんは、すぐに顔に出るね!」
「ここは、競合店のキャッチがなぜか非常に少ないのです。そこで、北から南へ繁華街に
歩いている人の大半は、飲みに行こう、遊びに行こうという人です(地図上の青矢印)
そしてその途中に、私達のお店がある。」
「それでは、基本的なトークとやり方を教えますよ!」
サトさんは、お店の料金体系、ご指名料金、レディースドリンク料金、そしてお店のウリを
教えてくれました。そして一緒に10分ほど、実践してくれました。その後重要なことを告げて
他の仕事に向かったサトさん。
( 僕はこの重要な事をすっかり忘れてしまっていました)
さあ、実践です!
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結果。惨敗。ゼロでした。
2月の夜。オーバーコート無し。夏物のスーツで体の底まで冷えてしまい、声も凍えます。
そして こんなケースも・・・
↓ ↓ ↓ ↓
1時間だけでもどうですか?→同業じゃ!
1時間だけでも→おい、同業じゃっていうとるやろ!
1じか→おまえ!なめとんのか!同業じゃっつうとるだろうが、このボケ!!
人様のお顔を覚えるのが苦手(発達障害の特徴の一つ)+視力が悪い(メガネコンタクト
矯正不可で、その当時は右目はダメ、左目は少しは見えたが夜は厳しい)
同業の水商売の方に、何度もお声をかけてしまった・・・。
僕は、どういうわけか 人様のお顔の違いが良く分からない。視覚によるアナログな違いを認識するのがマジ苦手。たとえば、スマップのメンバーのどうでもよいウンチクはそこそこ知っているけど
5人のブロマイド、顔写真出されてさ、誰が誰?と聞かれたら正解できる自信は・・・ない。
エグザイルとか誰が誰やらもうね・・・
本当にわかんないんです。親戚の顔とかも必死で覚えるのですが、数年たつとわからない・・・。
そのくせ、音声での記憶は 異常なまでに 残っているんですよね。
話を元に戻します。
未明・あけがらすが鳴き、ゴミ収集車が走り出した頃、おい、今日はおしまいだ。あがれ。
と告げられて、トボトボとお店に戻ります。
鬼の形相の サトさんが 腕組みをして 立っておりました。
「タ ケ モ ト! お 前、どうしてルールを破った!!」
厳しい声で叱責されます。
つづきます!
視力が良くない為、僕が言った言葉を代わりに入力してもらっておりますので
多少時間がかかっております。ご了承ください!
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