第5話 結婚11年目の決断【ドラゴンロード〜千葉から祈りの島五島列島へ 神に導かれた奇跡の旅〜】

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結婚11年目の決断


アルコール依存性での入院から2ヶ月半くらいで退院


「もう飲まないよ」


そう言ったのもつかの間


あっという間に飲み始め


入院する前より暴言、暴力がひどくなりました。


私は中絶後、子供を望んでも妊娠しなくなり、不妊治療をしていました。


ある日、不妊治療のための漢方をもらいにいこうとしたら、


夜の営業がはじまっているのに

すでにお酒を飲んでベロベロになっていて


私につかみかかるような勢いで暴言を吐き始め



そして


「人殺し!」



そう大声で叫びました。



「もう、狂ってる」



そう思ったし


怒りと悲しみで身体中が震え


私は家を飛び出しました。



結婚11年目




彼の問題行動でたびたび家は出ていましたがこの時は、何かが違いました。



いつもなら友人や義理の姉のところに行くのですがこの時はマンスリーマンションを借りることにしました。



でも冷たい部屋に一人で過ごす日々はとても恐ろしくて気が狂いそうで壊れそうでした。





「人殺し!」




そんな暴言を吐かれて家を出たものの

やっぱりさみしくて

帰りたくなって

夫のことが心配で




電話をしてみるのですが


また暴言吐かれて


ただただ泣くだけの日々。




私も苦しいけど


彼も鬱状態がひどくかなり弱っている状態でした。



「もしかして自殺をしてしまうかも」



毎日毎日、そんな不安と恐怖に怯えていました。



心配で、心配で帰りたいと思うのですが


何かが引き止めるのです。




「帰るな」




低い声の誰かが。





その声に引き止められて泣きながら1週間くらい過ごしたらだいぶ落ち着いてきました。




そうしたら


「彼が自殺をしても私のせいじゃない」




「彼の人生は彼のもの」




そう、心から思えた瞬間
ある突っかかりがとれました。





私はずっと

「彼を傷つけてはいけない」


「彼を守らなければいけない」





そんな風に思っていました。


それは「愛」からではなく「恐れ」だったのです。



「彼を」 ではなく 本当は



「私を傷つけないで」

「私を守って」




という「私の声」だったのだということは、ずっとずっとあとに気づくことになるのでした。



そして
私が母親に心の中でずっとずっと叫んでいた言葉でもあります。


私は母親の背中に 「私のことを見て!」 と心の中で叫び続けていました。




私がずっと抱えてきた突っかかりがとれ



「彼の人生を手放そう」




そう思いました。



私ではどうにもならない

私は誰も救うことができないんだ


自分を救えるのは自分だけなんだ





そう肚に落ちた時


私は絶望して


そして希望の光を見つけることになったのです。


つづく

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