第8話 人生を変えた一冊の本「ハチドリのひとしずく」【ドラゴンロード〜千葉から祈りの島五島列島へ 神に導かれた奇跡の旅〜】

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私にできること

「離婚しよう」


そう決めたころ私の生きる道を指し示してくれる一冊の本と出会いました。


「ハチドリのひとしずく」

  〜いま、私にできること〜



この物語は南アメリカの先住民に伝わるお話です。


森が燃えていました


森の生き物たちはわれ先にと逃げていきました



でもクリキンディという名のハチドリだけは行ったり来たり

くちばしで水のしずくを一滴ずつ運んでは火の上に落としていきます



動物たちはそれを見て

「そんなことをしていったい何になるんだ」

といって笑います



クリンキディはこう答えました


「私は私にできることをしているだけ」






私はこの本と出会って「はっ」としました。


それまでの私は誰かに認められないと自分の存在価値がないようで

誰かに認めてもらうために何かしたくて

遠くのことばかり見ていました。


このころ自分の体にいろいろ変化があったので特に環境問題に興味を持ち、世の中に苛立ちを感じながらも、何からしていいのかわからなくてさまよっていました。



地球環境のことを考えない社会に怒りを感じ、何も考えていない人たちに怒りを感じ、自分の中が怒りでいっぱいのときでした。



この本と出会って


「私は自分の足元を全く見ていなかった。遠くの問題より目の前のこと。誰にも気づいてもらえないような小さなことでも、今目の前にあることをやっていこう。」


はじめてそんな風に思えました。



そして

「300年後の未来のために、今できることをやっていこう」



なぜかわからないけど、そんな言葉が降りてきて、それから私はもう道に迷わなくなりました。






私は自分の人生に責任を持って生きていこうと離婚を決めました。


離婚は代理人に入ってもらい二人の間で話し合いをすることなく、こちらの要求だけ伝えてもらい、希望通りの慰謝料をもらい無事に離婚届を提出しました。


私たちの間には子供はいなかったので精神的、身体的暴力に対しての慰謝料をもらうこという金銭的な要求だけだったのでわりとスムーズに進みました。


夫は離婚はしたくなかったので最初は抵抗しましたが、私の意思が固いことに気づき、私の要求をすべて受け入れてくれました。




夫の問題によって、自分と向き合うことができ、そして自分を取り戻し

私は自分の生きる道を見つけました。


夫にはたくさん傷つけられて、怒りも悲しみもまだまだあったけど、

でも、最終的にはすべての要求を受け入れてくれたこと

夫の器の大きさに改めて気づき、いろいろあったけどやっぱり私はこの人と出会えてよかった


夫にも感謝

そして、この人と時間を過ごしてきた私に祝福を贈り、感謝をして夫との人生に幕を下ろしました。




離婚届を提出して私は

「やったー!私、やったよ!!」

と天に叫びました。



私が私の道を歩き始めたことに私はめいいっぱいの祝福を贈りました。




つづく





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