高卒でライン工をしていた僕が上京して起業する話-No.4(ラスト)
ただ、苦労して手に入れた今の環境より、苦労していた時の方が何倍も楽しかった。一人で部屋に篭って新しい知識に触れたり、何か作ったり、ビジネスモデルを考えたりするのが凄く楽しかった。
最終的な結果より、過程に満足していたのだろう。
このまま、もの分かりよく生きていたくない。
刺激と感情の起伏が少ない、平坦な日常を過ごすのは結婚してからでいい。もしくは老後でいい。
同じ所を周りつづけるメリーゴーランドやコーヒーカップよりも、今はアップダウンが激しいジェットコースターに乗りたい。
そして、もうすぐ26歳になる僕は、起業しようと決意したのだった。
僕はやる気とスキルしか持っていない。
今まで一人で部屋に篭ってやって来たので、人脈やコネといったものとは皆無だった。
起業という厳しい戦いの中に、そんなちっぽけな武器で突入することになる。
そして戦いの中で、いつか負けてしまう日がやってくるかもしれない。
それでも胸を張って全力で生きる事が出来れば、後悔はしないだろう。
目標に向けて昼夜忘れるくらい熱中出来るものがあると、どんなに幸せか僕は知っている。そして失敗して落ち込むことはあっても、反省はあれど後悔だけはしないことも僕は知っている。
「いつか起業したい」
意識の高い人達と話すと、そんなフレーズを度々耳にする。
でも、「いつか」というフレーズをつけてはダメなんだ。
宇宙的に考えれば、過去も未来もない。あるのは瞬間の連続なんだ。
僕は今まで大きな失敗を経験することなく、比較的順調にここまで辿り着いた。しかしこれからは、凸凹のいばらの道を歩むことになるだろう。
そんな道で真っ直ぐ歩くことが出来なくて、地べたを這いつくばることになっても、必死でしがみついて、この東京に爪痕を残そうと思う。
誰のモノでもないこの人生を全うし、いつ死んでも悔いのないように生きてみせる。
最後に、僕のテーマソングである「アンパンマンのマーチ」の歌詞を一部引用して、このストーリーを終わらせたいと思います。
東京に上京してから色んな本を読み漁り、たくさんの言葉に出会いましたが、シンプルに人生の全てを表す、この歌詞に勝る言葉はありませんでした。
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なんのために生まれて
なにをして生きるのか
答えられないなんて
そんなのはいやだ!
今を生きることで
熱いこころ燃える
だから君はいくんだ
ほほえんで
そうだうれしいんだ
生きるよろこび
たとえ胸の傷がいたんでも
時は早く過ぎる
光る星は消える
だから君はいくんだ
ほほえんで
そうだうれしいんだ
生きるよろこび
たとえどんな敵が相手でも
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最後までお読み頂きありがとうございました。
追記:無事に起業いたしました
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