元ひきこもりの猫人間が芸人目指して慶應大学に入った話 其の2

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小学生か中学生の頃だったか、村上龍の13歳のハローワークを読んで、衝撃を受けたのを覚えている。










勉強もできない、運動音痴も音痴でドッチボールでとりけ(チーム分け)をやっては最後まで残り、これといった特技もなく、ただ絵を描いたりものをつくったりテレビを見るのが好きだった。人付き合いも苦手でいつも教室の隅っこにいた。







先生
将来の夢を書いてください。








卒業文集のテーマだ。


こんなことを言われると僕はただひたすらに悩んだ。






将来の夢。。。。







まず第一に浮かんだのは「サラリーマンにはなれない」ということだ。











サラリーマンとは組織で働き、毎日満員電車で通勤し、一定のお給料をもらう。そんなステレオタイプなイメージがあった僕は、自分には絶対無理だと思った。


まず、学校というかなり狭い固定的な人間関係のなかでも、僕は全くと言っていいほどうまく関係性を築き、生活することができなかった。


















みんなが右を向けば左を向くし、座れと言われれば立つ。そんな典型的なひねくれものではなかったけれど、スポーツが得意でなかった僕は、休み時間みんながドッチボールに明け暮れている頃、自分の机で漫画やイラストばかり書いていた。あるいは廊下を行ったり来たりして、日々時間をつぶしていた。











今思えば野球やドッチボールは楽しそうだと思うし、そういうスポーツを通して健全な肉体や他者との関係を築く能力を身につけることの重要性はわかる。











けれども、当時の僕にはそれが理解できなかったし、体育の時間は苦痛でしかなかった。




















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