アメリカンホモのその後

前話: ある日の飲み会 男同士
次話: 早慶戦の思い出
彼にバイセクシャルの告白をされてから数ヶ月後の事。 「いわのー、今からお前ん家行っていいかぁ・・・」 (かなりテンションが低い) とアメリカンホモから電話。午後8時くらいだったと思う。 またまたかなり酔っている風。危険。 強行にお断りしたが、話しが通じない。 「冷たいこというなよーーー。とにかく今から行くからよぉ・・・」 といって電話が切れた。 約30分後、彼は我が家にやってきた。 飲みかけの1升瓶を肩に抱えて。



 

電車の中、そして歩きながら、1升瓶をラッパ飲みしつつ到着したらしい。 そして肌の露出度が高い。 かなりワイルド。 (ホモ)危険度MAX。 勝手に家に上がり込み、かなりリラックス態勢。 「なんか、つまみねぇのかよぉ・・・」 としつこいので、生米(未洗)に醤油かけて出してやった。



 

 「なんだよ、これぇ・・・」 と最初文句言っていた。しばらくすると、 「意外とこれうまいじゃねえか・・・煎餅の味がするよぉ・・・」 とお褒めのお言葉。 (まじ?)自分は食べなかった。だって米が古くて虫がわいてたから。 (いつ帰ってくれるかなぁ)と心待ちにしていたら衝撃のお言葉。 「今日、泊まってっていいかぁ?・・・」 「だめ。」(即答) ・・・・・・・・ 「心配すんなよぉ・・お前には興味ないからよぉ・・・」 ・・・・・・・・ 彼は意地でも帰らないつもりらしい。 仕方ないので、用心のため近くに住む友人(アンチ・ホモ)にも泊まりに来てもらうようにした。 ホモと2人きりの夜は怖すぎるので。 30分後友人到着。 すぐにTVで『夢がモリモリ』が始まった。 デビュー当時のスマップが出ていた番組。 ちなみにアメリカンホモはスマップが大好き。 何時間も前から「11時になったら、俺『夢がモリモリ』見るからよぉ・・」と10分おきくらいに呟くくらい楽しみにしていた番組。 見せなかったら暴動起こしそうだった。 彼、これまでのロー・テンションから一気にボルテージ上げてきた。 「おーーーー、吾郎ちゃん・・・」とか「拓哉ぁぁぁ・・・」とか言いながらTVにかじりつく。 そして森口博子とコントやるシーンになると「俺の拓哉に近づくんじゃねぇ!!!」と叫びながらTV画面を拳で殴りまくり。



 

 アンチ・ホモの友人、到着してすぐにこの光景。 かなりハードなシーン。 「おれ、やっぱ帰るわ。」 当然といえば当然。逆の立場だったら俺もそう言ったと思う。 でも、自分の身がかわいい私は彼に懇願して帰らせなかった。 番組が終わった。 それから寝るまでの間、我々は、ずぅーーーっと『スマップの魅力』についての講釈を受けた。 無理矢理に。 『スマップの魅力』について語る彼はすごく満足げだった。

 



 約1時間後、彼は酔いつぶれて満足げに眠りに入った。 眠りについた彼を、我々は(起こさない程度に)繰り返し蹴飛ばし続けた。 むかついたので仕返しに。 次の日の朝。 「なんか、体がいてぇよぉ・・・」 と彼は呟いていた。

ストーリーをお読みいただき、ありがとうございます。ご覧いただいているサイト「STORYS.JP」は、誰もが自分らしいストーリーを歩めるきっかけ作りを目指しています。もし今のあなたが人生でうまくいかないことがあれば、STORYS.JP編集部に相談してみませんか? 次のバナーから人生相談を無料でお申し込みいただけます。

続きのストーリーはこちら!

早慶戦の思い出

著者の岩野 亨さんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。