第4話『恋の病』 ⭐︎夢を諦めている人へ!コードも読めないアラサーの私がプロのジャズシンガーになるまで⭐︎
第4話 〜恋の病〜
さあ、ぼちぼち、奨学金オーディションについて書いてみたいと思います。
あ、前置きをしておきますが、
私はシンガーのオーディションについてしか語ることが出来ませんので
楽器でオーデションを受ける!と言う方、あまり参考にならないかも知れませんので悪しからず^^;
あまり詳しくないのですが、バークリーへ入学したい人の為の「奨学金制度」というのは結構たくさんあるようです。
楽器別に、バークリーを卒業した大御所さんが援助をしてくれるものや、海外留学のための奨学金制度とか色々。
私が受けたのは「Berklee World Scholarship Tour」というものでした。
これは、バークリーの教授陣が世界各国を回り、実技オーディションと面接を行い、
同校に有益をもたらす、と判断された人材に奨学金を支給するもの(と、確かパンフレットに書いてあった気がする)です。
日本では年2回、東京、神戸にある提携校で行われています。(2002年現在)
提携校は私の知る範囲では、東京では渋谷のPAN スクールオブミュージック(閉校してしまいました2017年現在)、神戸では甲陽音楽学院などです。
実際入学してみると、日本人学生の中ではダントツに関西弁をしゃべる学生が多いのに驚かされますが、
それはこの提携校の出身者が多いから?ではないか思われます。
私は渋谷のPAN スクールオブミュージックに申し込み、オーディションを受けました。
同校のHPに、申し込みからオーディションまでの流れが明記されてますので、そちらを見れば最新情報がわかると思いますので、是非チェックしてみてください。
確か、オーディションの申し込み書、英語だった気がします。
このあたりから既に、英語の書類に立ち向かう心構えをしておきましょう^^;
書類審査の内容ですが、これは、
自分が専攻したい楽器について、2年以上の音楽教育を受けた者
という部分がクリアー出来ていれば大体通ると思います。
私の場合、声楽で音楽学校を卒業したりはしていませんでしたが、
ヴォイストレーニングスクールや、個人レッスンを受けていた事などを書き、無事通りましたので...
そんなに厳しくはないハズです。
書類審査が通ると、その結果と一緒に オーディション日時などが書かれたものと、
「オーディションを確実に受けますか?」というconfirmation formというのが
送られてきますので、それにサインをして送り返します。
それが受理されてはじめて「オーディション受験資格者」と認められるようです。
日本人にとって、この2度手間は無駄に思えますが、
アメリカは、このconfirmation っていう手間を結構大切にするんですね。
この辺りは国民性の違いでしょうけど、住んでみてやや納得したかな...?!
さて、書類審査も通ったし...後はオーディション当日を待つだけ、です。
でも、私は、書類審査結果と一緒に送られてきた一枚の案内が気になっていました。
その案内は「バークリー講師によるクリニックのご招待」というもので、
せっかく一流の講師が来るのだから、入学する前に講義を体験しよう!みたいな感じのもののようでした。
定員になり次第締め切り、希望者のみ至急電話で予約せよ、と書かれています。
気になっていたのは、「楽器を持って来るように」と書かれていたことです。
「私、楽器演奏できないしなあ...行っても意味ないか?」とちょっと悩んだのですが、
なぜか気になって、
「ボーカルなんですが、出席できますか?」と電話してみたところ、welcomeという返事。
オーディションの前日にその講議を受けることになったのです。
人は、極限(?!)状態に置かれると、何か見えない力によって、数ある中から必要なものを掘り出す能力のようなものを授かるのかもしれません。
必要なものを手に入れようとする力が無意識に働く、と言うか...
無駄なものかどうか?が、意識以前のところで判断される、というか。
普段は面倒くさがりで、出不精のこの私を動かしたのは、まさにこの不思議な力だったように思います。
そして、いま振り返ってみると、この講議への出席が、
私がオーディションに合格した大きな理由のひとつだったのではないかと思います。
もちろん、理論や、実技、面接でうまくやることも合格するためには必要です。
でも、それ以前に必要なもの、学生(学ぶ者)として必要な好奇心だったりとか、向上心だったりとか...
興味を持って講議に出席することで、図らずも、そういう部分をアピールすることになるわけです。
相手はアメリカという、自己主張を美徳とする国からきていますから、
そういうことが 合否を決めるポイントにもなりかねないと思うのです。
............なーんちゃって!実は当時はそんなこと、ぜんっぜん考えていませんでした。
今振り返ってみて、
「そういえば...うん、きっとそうだ!」
と思うことばかりなのですけどね。
その時はただ、一時の熱病にかかってるみたいな感じだったような気がします。
気になる人がいて、少しでもその人のことを知りたい!って思い焦がれるのと同じような^^
あの不思議な力はまさに、この熱病に近いのでは?!(論文書こうかな)
そしてこの、恋の病?が、講義とオーディションの2日間、
怖いくらいの展開を引き起こすことになるのです.....
次回、乞うご期待!
To be continued...
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