第7話『〜奨学金オーディション 後日 VSアメリカ〜』 ⭐︎夢を諦めている人へ!コードも読めないアラサーの私がプロのジャズシンガーになるまで⭐︎

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第7話 〜奨学金オーディション後日 VS アメリカ編〜



オーディションで玉砕?!し、ため息混じりに会場を後にしました。



駅に向かって、かなりとぼとぼと歩いていると、


「オーディションの後に学校について説明があるからその説明を各自で受けるように...」

といわれていたのを思い出しました。


すっかり忘れてた私は慌てて会場に戻りました。



私を待っていたのは、インド系のアメリカ人(だと思う)サミュエル・スカウ。

バークリーの事務系オフィスの人です。


なんだか暇そうにしてました。(きっと私のように忘れて帰ってしまった人は多いはず!)




サミュエルはやたらお話好きで、結構長いこと話しました。(というより、彼が話すのを聞いていた)


世間話の流れで、

昔、歯科衛生士をしていて、音楽をやりたかったのに、回り道をしたことを時間の無駄だったって思っている」というようなことを言ったら


「そーんなことはない!もっと自信をもて!アメリカにはそういう手に職を持ちながら音楽をやっている人はたくさんいる、君は利口なんだ、誇りを持て!」みたいにやたら励まされたんですよね。



後日談ですが、入学後、別件で彼のオフィスを訪ねたら、

彼は私のことをとても良く覚えていました。

話した会話のことまではっきりと。


よほどかつて歯科衛生士だったという話が印象的だったようです。


(後で知りましたが、歯科衛生士って、日本ではあまり....ですが、

歯科予防大国であるアメリカではとてもニーズがあり、その資格だけで開業出来ちゃうくらいの結構な地位のある職業、なんですね。)



そして、この人かなりの日本びいきなので(有名?!)入学後なにか困ったことがあったら相談に行くといいと思います。

オーディションの帰り際に、何か質問があったら連絡しても言いか?とメールアドレスを聞いたら教えてくれましたよ。



これが私が受けたオーデションの全てです。

心理描写も交え^^;結構、事実に忠実に再現できたと思います。

参考になればいいんですが。



実際、受かったんです、これで。

$7000 ゲットですよ。


あの、なんちゃってスキャットで$7000...



たくさん、自分にとってラッキーなことが重なっただけじゃないか?って思っていました。

もちろん、それも大きな要因だったと思います。



でも、実際入学してみて、少し考え方が変わりました。

バークリーという学校が、どんな生徒を求めているか、というようなことがわかって来たからです。

これからオーディションを受けようと思っている人は

ぜひ、参考にしていただきたいと思います。



私がなぜ合格したのか?

それは




・既に仕事で歌っていた事


・バークリーに入ったらこれをやろう!という意思が明確(にみえた)だった事


そして、やはり、


・ 2日間に渡り、少なくとも他の生徒よりは印象に残る行動をした事





この3つが、アメリカ人である試験官の選考基準に大きく関わっていたんじゃないかと。



恥をさらしたと思えたオーディション前日の失態も、なんてことのない事務の人との会話も、

こういうの全てがそこにつながっていたと思うんです。

きっと、

受かる人は受ける前から、もう決まっている。

オーディションを受けるずーっと前から決まっているんじゃないかと思うんです。



志からくる行動が、ミラクルさえも引き起こすといいますか。

私に置き換えたら、たぶん、歌うことを職業にしよう、と思った時から、です。



そして、全てが同じくらいのレベルの人がいたとしたら、

より明確にその意思を伝えられた者、要は目立った人(印象に残った人)が受かるんです。


それがアメリカと言う国、なんじゃないかと。(万国共通かもしれないけど、アメリカは特に)


あ、でも、行きたいと思う人は誰でも入学できるんですよ、それもアメリカです^^;





あとは、バークリーに限って言えば、ジャズを学びたい、というのは大きかったのかもしれません。

(バークリーはジャズびいきな気がする)

私の場合、特にスキャット(アドリブ)を学びたい!というのが、

本人図らずも強烈にアピールされていたわけですし(汗)



バークリー入ると、アドリブ出来なきゃミュージシャンじゃない、的な空気があるんですよね..

アドリブ学ぶ学校といっても過言ではない?!

そこに、私はマッチしたわけですね、重ね重ね、図らずも^^;





これから、バークリーに入りたいという人、特にボーカルで入りたい人は、

是非日本でオーデションを受け、少しでも奨学金をゲットしてもらいたいと思います。


後で書こうと思っていますが、バークリーの授業料は高いですよ~~。


実際、無理無理、とか思って諦めてる人多いと思うんですよ。

でも、そこがかえって穴なんじゃないかと。


どうぞ、このエッセイを第一話から読んでいただき^^!道を逆にたどって、

今日から「受かる人」になってください^^


コードの読み方も知らなかった私が受かったんですから!

結構可能性高いと思いますよ(^-^)v




さて、最後に、ボーカルならではの秘技をひとつ。


私は、オーディションを受けた当時、大して英語などしゃべれませんでした。

そんな私がサミュエルとの会話が続いたのには訳がありました。


実は、しゃべる時、知っている曲の歌詞を引用してました^^;


歌詞と言うのは、微妙なニュアンスを伝えるものが多く、

ちょっとした日常会話でタイミングよく使うと「おお!」とかなったりするものが多いものです。


もちろん、こんな化けの皮はボストンでの生活で、あっという間に

はがされることになるわけですが^^;


とりあえず、この時、私を救ったのは"英詞によるボキャブラリー"だったのです。



ちなみに今でも覚えています。

カーペンターズの"I need to be in love"(邦題:青春の輝き)の一説、


「I know, I've wasted too much time」


「わかってるんです、時間をたくさん無駄にしてしまった(回り道した)ってこと」


歯科衛生士の資格を取るための勉強をしていて、音楽に携わるのに回り道をしたっていうのを表現したときに使ったものですね。


英語に自信がない方は是非お試しください。

ミラクルが起こるかも知れません^^



※乱用はおススメできません。 悪しからず。




さて、いよいよ 私のバークリーへの留学が具体的になってきます。

手続きなど、そりゃもうやることがたくさんなのです。


願書の提出、ビザの取得、お金のこととか...私、たくさん失敗しましたので^^;

その辺りを体験も交えて書いてみたいと思います。


ご期待くださいませ。



To be continued...


続きのストーリーはこちら!

第8話『諦める、という決断』 ⭐︎夢を諦めている人へ!コードも読めないアラサーの私がプロのジャズシンガーになるまで⭐︎

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