誰でもいつかは亡くなる。亡くなる人から私は学ぶ。
昨年の初秋だったかな。
私は蔡さんに出会った。
その顔はどこか疲れていたけれど、眼にはしっかりと未来へ向けての光があった。
彼女は昨年、癌の摘出手術をした。
なんとなく、癌はもう無いけれど、癌とともに生活し、いざ身体にメスを入れるのは相当身体に負担があるのだろうと感じた。
「まだ休まなくていいんですか?」
私の問いに彼女は優しく微笑み一言。
「私の命は私のもの。でもね、私の時間は私だけの時間じゃないの。命は時間。時間は命。」
その眼は残り少ない時間を、本気で世のため家族のために捧げよう。そういう眼だった。
それから半年が経ち、彼女は亡くなった。
享年68歳。
私は時間を、時間をどのように使えているかな。
考えながら彼女に感謝と来世へのエールを送る。
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