純情ホスト② ダメホスト編

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そういうシュチュエーションになったら誰であろうが

野獣の様に抱けるような男の方が男らしいと思う。


その気持ちは今でも変わらない・・・。




今はもうそんなシュチュエーションはないですがね(笑)






ホスト一人一人が店という看板を借りている個人事業主の様なものだ。

結果がでなければ何もしていないと見なされる。

売上やお客さんが無ければ、自分がそのまま苦しくなるだけ。



結果を出そうとしてホテルにいけばそんな状態だ。

お客さんが気に入ってくれればくれる程、ベッドメイキングの可能性は高まる。

だが、私の場合はベッドメイキングが、そのお客さんとの関係の終わりを意味していた。


酒を飲んで紛らわせようとするが、起きれば現実だ・・。

またMKさんに怒られる・・・。




日々葛藤しながらも季節は夏になっていた。

相変わらず、私は売上が安定するという事はなかったので、0時出勤になったり、1時出勤になったりと情けない状態が続いていた。



そんな状態でも明確に覚えている辞めない理由が二つあった。


1つは、私がいたグループは無断で辞めたら実家に怖い人が来るという噂が立っていた。

それをバカ正直に信じていた。



もう一つは、いつかは・・・

いつかは逆転満塁ホームランを打てるようなお客さんができる、と夢見ていた・・・。



逆転満塁ホームランを打つ確率を高める為には、お客さんを育てる、

もしくは長い付き合いが大事だった。


一つの例で言えば、

知り合った当初はヘルスで働いていた子が、いつの間にかソープで働くようになっていたり・・・。



勿論、ヘルスよりもソープの方が稼ぎは大きい。

ヘルスで稼ぐ子が月収80~100万だとすると、ソープは月収150~200万近くはある。

あくまでも、稼ぐ子の例ではあるが・・。



色恋のお客さんの場合は警戒心が薄くなってから・・・。

つまり自分がお客さんではなく、


ホストの本当の彼女なんだと信じるようになれば無理を聞いてくれる確率が格段に上がる。


そうなるまで女の子によって個人差はあるが、もちろん時間がかかる。


そうなのだ、逆転満塁ホームランなどはほぼない。

結局日々の積み重ねなのだ。



そんな中途半端な仕事の仕方をしている私に一点すらなかなか入らない・・・。

ファールはけっこう打っていたが、所詮自己満足だ。

打った気はするが、点には結びつかない・・・。



店に新規のお客さんが来店して、電話番号を交換しても、後が続かない。

お客さんと連絡を取り続けても、私に好意を持ってくれればくれるほど色恋の方へと流れていく。

そうなるとそのうち付き合う付き合わないの会話になるのは当たり前だ。

付き合えば、男と女の夜のプロレスをしなければならない。

付き合わなければ、早い段階でお客さんは離れていく。

プロレスを恐れ色恋の方へ流れていく会話を、

あえてすごく鈍感な男の振りをして逃げていた。



そんなものは何回も使えない。


自分に強い好意を持ってくれるお客さんであればあるほど、

売り上げに協力してくれるお客さんになる可能性は高い。

協力してくれる可能性が高いお客さんになればなるほどアプローチが激しくなる。


私が煮え切らない態度をとり続ける。

次第にお互い連絡をとらなくなる。


店にもこなくなる。


ジレンマである。


売上を上げてくれる可能性が高いお客さんは、

体の関係を求められる可能性も高い。


全てのお客さんがグラビアアイドルだったら悩み等なかったであろう。

むしろ悩み相談室を自分で開業していたかもしれない。




現実と言えば、お世辞にも、かわいいとは言えない子ももちろんいた。

好きでもない。可愛いとも思えない。



そうなれば、私の経験上

MY SONがCOOLな状態からHOTな状態にならない事はわかりきっていた。



これがファールの内容である。


ホストは私だけではない。

ホストクラブも無数にある。

やはり女の子も好意を好意で返してくれるホストを選ぶ。


それが例え嘘だとしても・・・。





その一方

好意を持ってしまう様なかわいい女の子も、もちろん来店していた。

しかし、かわいい子はコントロール出来ない確率が高い。

お金を使ってくれないという意味ではない。



可愛くて、美人で、ハングリー精神が旺盛な子はお金を稼いでいる子が多い。


当然だろう。

キャバクラでもクラブでもヘルスでもソープでも、

かわいい子の方がお客さんが付きやすい。

(もちろん、接客や愛嬌でお客さんが多い子もいますよ!)


そして、自分自身で稼いでいるからこそ自信があるのか?

プライドが高い。


プライドが高いからこそお金を使ってくれる時は、逆に結構な金額を使ってくれる。


「お金をケチっている」

「お金を持っていない」


と思われたくないのだろう。

金払いもいい。



だが何度も言うが、コントロールできない可能性が高い。

自分が店に行きたい時、自分で店に行くべき時だと思った時に来るだけだ。


自分の意思でお金を使うのではなく、
お金を使わされている


と感じるのが我慢できないのであろう。


頑張っていても、店内の仕事を頑張るだけでは中々結果がでない厳しさ。

頑張りでは中々コントロール出来ない、

自分の気持ちと体の問題に直面していた・・・。



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