最愛のビッチな妻が死んだ 第11章

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交際16日目 3月5日


お昼の12時、初の実家を後にし、僕たちはいってらっしゃいのキスを交わした。


「ありがと。太一さんにもよろしく」

「ニャンコに紹介できてよかった」

「あげはがいるからか、初めてじゃないぐらい居心地よかった」

「あげもよ。ニャンコもまた逢いたいと」

「早く名前覚えたいな」

「ウチにきたことある人の中で一番覚え悪かったww」


僕はこの時点ではまだ、5人のニャンコの名前と顔が一致していない。


「家族だから似てるしね。またきてね」

「近いうちに荷物取り行くしね」

「うん嫁入り道具♡」

「太一さん、泣くかも……花粉症で」


軽口ならぬ、軽スタンプのやり取りをしながら、あげはは僕のためにカレーを作っていてくれた。あげはは本当に家庭的で模範的な妻だった。

「料理が得意」とは言わずに、いつも「料理が好きなの」と言っていた。製菓学校にも通い、病んでる時や喧嘩してる時にも、「ストレス解消!」と毎日料理を作ってくれるあげはのごはんはおいしく、慢性摂食障害の僕に吐くことをやめさせてくれた。


「カレースパイス、いい感じに熟成してるーー。これは、カレー屋さんやるしかないな」

「カレー屋……名前は?」

「大喜利⁉」

「好きな名前あるのかな~と思って」

「幼妻? とか。付け合わせは土手煮とポテサラ」

「食べたい」

「酒に合う食べ物かーー。家でお酒呑まないから、あんま考えたことなかったな、と思って。なんか一日中食うこと考えてるな」

「ごはんに合う食べ物でよいよ」

「なめろう食べたーい。共輔が釣ったアジで」

「釣り行くか!」

「行くーー!」


あげはは僕の意外な釣り好きをSNSで知っていた。ハマっていた時は年に5、6回釣船に乗り、アジやサバなどを釣っていた。出張のついでに釣りに行くくらいには好きだった。

夕方前に僕は仕事をあげはに会いたい一心で早めに終わらせ、帰宅した。


「着いた。友達からもらった土産の明太子、冷蔵庫入れたよ」

「あー、寝ちゃってた。明太子ありがと」

「スーパーミルクちゃん、DVDはあるの?」

「全部あるよ」

「久しぶり観たいな」

「持ってくーー。DVD見付からんかったら、今度荷物取りにきた時でもよい?」


みんなの読んで良かった!