さいとうさん

著者: 秋澤 幸太郎
今から3年ぐらい前の話! 

俺は冬眠明けのカエルぐらいの顔で久しぶりにバイトに行った! 

そしたら新人がいた! 
おっさんだった。 
おっさんが入ったか!と春に向けた熊のような顔で思った。 

ホールのタメのやつにあの人「何歳?」とミラノ風ドリアに見栄を張ってタバスコを入れすぎてしまったときぐらいの顔で聞いた。 


「1個したらしいよ」 


俺はやたら老けてると思ったが、最近の18歳は大人っぽいんだなと自分に言い聞かせた! 



そいつが洗い物をリラックマみたいにしていたので 

ファーストコンタクトはセカンドインパクトなみに大事だなとおもい、俺は洗い物を一緒にして話すという極秘ミッションを実行することにした。 


気分はジャックバウワーだ! 

「仕事慣れた?」とか「いつ入ったの?」とか海でナンパする人のように聞いていた。 


そして1個しただし「大学生?」と好きな子に彼氏いるのと聞くように聞いてみた? 



「いやフリーターです。」 


「へ~仕事とかしてたの?」 


「はい!前の会社が倒産しちゃって・・・」 


俺はこいつは18なのに大変な経験をしてるんだなと思った! 










その一方もう一人の俺が18で倒産はないっしょ!とおもった。 



しかもやたら老け顔! 


俺は好きな子に「好きな人いる?」と聞く並の緊張の中 

「何歳ですか?」 



聞いてみた! 















「43歳です!」 


そりゃ老けて見えるわ! 



ってか今までタメ語だったし俺は一緒に洗い物をするのがかなり気まずくなった。 


それから俺らは二人は喧嘩したカップルなみに無言になった! 

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