およそ、20人程の未成年の子たちと生活した男の話

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待つしかない、願うしかなかった。






翌朝、一番で

電話が鳴った…


ゆきちゃんからだ…!


「帰るね、なにか駅弁買ってくね」


「蟹の駅弁がおいしそうだよ」


こんなに、安堵したことはない。


心から、大切な人を失わずに済んだ…



夕方、帰りの帰宅ラッシュ時の最寄りの改札口は多くの人で行き交う。


そこに、いつもの姿が見えると、

他の人をお構いなしに、
ギュっと抱きしめて

大泣きした。

そして、ありがとう…って。



ゆきちゃんの中で、


私との生活の中で何かが変わり


今まで生きてて辛く苦しい人生
しかなかった日々から


「生きる」という選択肢に

変わった事は


今でも本当に、感謝しかありません。







-*-*-*-*-*-*-



私も含め、ゆきちゃんも


過去の暗い人生に蓋をし

自分自身を否定し、
それまで認めてあげませんでした。


しかし、

生きるという事は、

自分自身と向き合い
辛いことも認識し、認めないといけませんが、


一生その苦しい鎖を繋がれた
状態で生き続け、付き合わないと
いけない事でもあります。



もし、仮にあなたの

加害者に復習し、制裁できたとしても…

賠償金がもらえたとしても…

結局こんなものをもらった所で…と


当の本人たちはずっと苦しいままです。



私たちは

それを知ってから、

自分たちの「幸せ」とは
何なのだろう?

と考えるようになりました。

「どう仕返しするか?」

より

「どう幸せになるか?」

を選んだのです。






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