インドの山奥で修行してきた話-6 【マドラス残り2泊分の宿を探す】

前編: インドの山奥で修行してきた話-5 【調査地へ向かう列車を調査】
後編: インドの山奥で修行してきた話-7 【格式高い州立博物館へ単身アポなし突撃】

1997年10月25日(土) PM5:30 

インドの公衆電話はちょっとした店舗の様な感じ
扉を開け店に入り、受付の人から指示されたブースで電話をし終わったら受付で通話分を支払う
そんな電話屋みたいなのがインドには結構ある。



電話屋を探して早速昨日のインド人Aの会社に電話した。残念ながら直通電話ではなかった。
最初は自己紹介から。そして経緯を説明し、氏をお願いするものの、相手の返答はかなり強めに
「What ????!!」のみ。あーーー、英語電話難しいわーーーーー!
とにかく電話口で必死に名刺に書いてある氏の名前を連呼した。
「ちょっと待て」と言われた後「ぷーぷーぷー」。電話切られた。
めげずにもう一度掛ける。今度は「ハローー」と言うなり
「ぷーぷーぷー」。
昨晩遅く空港で「困った時はいつでも連絡してくれ」と言われてその時は「地獄に仏」とばかりに感謝した。
困ったので連絡したが仏は只の偶像に終わった。
だが氏が悪いわけではない。たぶん私の英語力の問題。
とりあえず諦めて支払いを済ませ電話屋を出る。

さて、自力でなんとかするか。。。。とトボトボとホテルの看板を探しながら歩き出す。
キョロキョロしてたら来たぞ来たぞ〜。またまた怪しい感じのインド人が話しかけてきたーーー

「どうした?何か困った事でもあるのか?助けてやるぞ」と。
向こうから声かけてくるのは100%トラブルの元。
しばらく無視していたがどこまでも一人で喋りながら付いて来る。


家族を田舎に残して自分は出稼ぎに来ているが仕事がない。
家族に仕送りしないといけないのに自分が食うのにも困っている。
だから助けてくれと。

いやいや。。。。最初に「助けてやる」って言ったのに今度は「助けてくれ」??? 
助けて欲しいのはこっちなんだけど。。。。
まぁお互い困った者同士ということで商談開始。
「自分は今晩の宿を探している。ただ外人ということでかなり金額をふっかけられる。一緒に交渉してもらって、私が満足する部屋で300ルピー以内で見つけること。更に今泊まってるホテルにデポジット取られてるからその返金交渉も付き合って、全てうまく行ったら返金されたデポジットの10%を報酬としてどうか?」と提案したところ結局20%で商談成立。向こうも一日分の食費にはなる程度の報酬なのでこんなもんだろう。

ところがどっこい! この出稼ぎオヤジいい仕事する!
部屋を見せてもらった上で金額交渉してくれたり、「他のホテルも見てみたい」という要求にも嫌な顔ひとつせず付き合ってくれる。
3件ほど見て回って大体の相場が分かったところで一番気に入ったホテルに戻り再度金額交渉。
結果290ルピー/泊で今のホテルの数倍良いホテルを確保出来た。
ただこっからが難関。今のホテルのデポジット奪還交渉が残ってる。
今日のリサーチで今のホテル500ルピー/泊がとんでもなくボッタクリ価格であることは理解できた。
たぶん相場的には100〜150ルピー/泊のグレード。というかそもそもここに金取って客入れていいの?ってレベル。

今のホテルに戻って退出したい旨話したら悪徳フロントオヤジ豹変。めっちゃ悪い顔になってましたわ〜。
ただ最初の約束でここでの返金額が自分の報酬に関わってくる出稼ぎオヤジは必死でしたねー。


1対2でやんややんややって結局最初にデポジット込で払った1000ルピーの半分にあたる500ルピー獲得しました。
まぁ向こうもあの部屋で1泊500ルピーならそれなりの稼ぎだったでしょうが猛烈に険悪ムード。
長居は無用と急いで部屋に戻り荷造りして退室。
フロントオヤジから激しく罵声を浴びせ掛けられながら新たにキープしたホテルに向かう。出稼ぎオヤジは激しい攻防に半泣き状態でした。
いい仕事したので彼には約束の倍に当たる200ルピーを支払ってお別れ。めっちゃ喜んでくれたのでなんか徳を積んだ気分。

PM7:30  hotel yesyes着
あぁ・・・今までと雲泥の差。昨晩とは違い電気もつく。ローカル番組しか映らないがテレビもある。シャワーからは水しか出ないがラッキー池田ではないまともなシャワー。




ただしエアコンがない。気温的には日本の真夏日。まぁ290ルピー(日本円で1000円弱)ならこんなもんか。。。。
インドに着いてはじめて寛いだ時間を堪能。あのまま昨晩のホテルにいた事を思うと気持ちが明るくなる。
そして夜。寝るにも電気やテレビを消すと気分がまた暗くなりそうだったので全てつけて就寝。その晩は停電3回。インドでは仕方がないこと。
明日は州立博物館へ行く予定。観光ではない。今回の調査の目的はまず第一に伝統的集落の住宅を実測してそのデータを得ること、そして現地の大学や研究所等をまわり(アポイントは当然無し)自分が研究対象としているVASTU-PURUSHA-MANDALAの既往研究が現地でどの程度進んでいるか聞き取り調査する事。まずは博物館の学芸員にアポ無しアタックして・・・という・・・しかも全て英語・・・考えて不安になりながらいつの間にか就寝。

(つづく)



続きのストーリーはこちら!

インドの山奥で修行してきた話-7 【格式高い州立博物館へ単身アポなし突撃】

みんなの読んで良かった!