2
前話:
22歳で脳腫瘍
紹介された2つ目の病院へ行った。
医師は身体のチェックをした。
「今片足で立っていたりできますかね?」
難なくやってみせた。
「うーん。おかしいなあ、、」
医師はいろいろ考えているようだった。
そして別の医師と変わり、自己紹介をした後
「木村さん。落ち着いて聞いてください。
…あなたは脳腫瘍です。
しかし、その腫瘍が脳の真ん中にあることや、腫瘍がとても大きくて、うちでは手術ができないのです。
おうちの誰かには連絡はしていますか?」
医師は唐突に私に言った。
「いや言ってなくてその、あの携帯がここに、」
と話すと、同時に私の目には涙が溢れでた。
信じられなかった。
こんなに元気な私が。
何も考えられてなくて、パニックそのものだった。
内定先になんて言おう。
親になんて伝えよう。
私はひとりで涙が止まらなかった。
私の腫瘍は5センチで、髄膜腫と診断された。

著者のKiona Kimuraさんにメッセージを送る
メッセージを送る
著者の方だけが読めます