ある朝のガソリンスタンド

前話: 580円の代償
次話: 眠らない男
自宅から駐車場まで歩いている時に便意をもよおした。 危険を感じた場所から駐車場まで歩いて30秒。 最寄のコンビニまでは反対方向に同じく30秒。 あなたならどうする? で、自分の選択。目の前にあるガソリンスタンドに徒歩で駆け込む。 そんくらい危機的状況でした。


 ガソリンスタンドに徒歩で(かつポリタンクも持たずに)「ずいずい」立ち入ったのは初めて。 
しかもお尻ぷりぷりさせながら。 
「いらっしゃいませーーー」って言われたらどうしようかと思った。 
事務所のドアを勢い良く開けて便所位置を確認。 
作業服でスポーツ新聞を読んでいるおじさんに 「すいませーん!トイレ借ります!!」と言って便所に駆込む。

 おじさん、返事してくれなかった。 


 用を足した後、便座で落ち着いて考えてみる。 
「さっきのおじさんの作業服、冷静に考えたらここのガソリンスタンドの制服じゃなかったよな・・・たぶん建設業者の服・・・」




たぶんお客。やっぱ絶対お客。 
その人、ガソリン入れてたか洗車頼むかして中で待ってたら、お尻ぷりぷりしながら入って来た見知らぬ人に「トイレ借ります!」宣言を勝手にされちゃった人。
 その人「いや・・俺、全然客だし・・・」とか心の中で思っただろうな・・・ 
で、俺、すごく便所から出にくかった。 
出きれば死ぬまで再会したくない。 (死んだ後、あの世で「あーーーあの時の・・・」って言われるのはかろうじて可) で、便座で3分程待ってから便所を出た。 ら、難易度上がってた。 

レジカウンターに店員がいた。
さっきのおじさんも「まだ」いた。 
一瞬躊躇したが、「すいませーーん、トイレ借りましたーー」と言いながら斜め下45°の視線のまま競歩でスタンドを後にした。
  

 俺は怖いもの知らず。 これでどんな修羅場もくぐっていける。そんな気がしたある朝の8時40分だった・・・・

サイトからのお知らせ

STORYS.JPはあなたの一歩を応援しています

生き方は少しずつ自由になってきましたが、未経験分野への挑戦(転職)はまだまだ難しいのが現状です。これを踏まえて、STORYS.JPは誰でも実務経験を得られるサービス『adoor』をリリースしました。 最初はエンジニア職を対象にしています。STORYS.JPは、どんな人でも人生の一歩を踏み出しやすい世の中を目指しています。

実務経験は買える「adoor」

続きのストーリーはこちら!

眠らない男

著者の岩野 亨さんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。