5月の2話 サマースクール参加決定

前編: 5月の1話 英語が壊れた! 何一つ話せない自分
後編: 6月の1話 サマースクール開校

ある日、同僚から転送メールが届いた。それはSummer Schoolの参加希望者募集のお知らせだった。Summer Schoolというのは、1週間ほどの期間、海外からも生徒を募り、一箇所(大体大学)に集めて、合宿のような形で講義を行う、という企画だ。生徒側は、交通費さえ支払えば、後はスクール主催側が、宿泊費を出してくれる。しかもプログラムを見ると、歓迎セレモニーとかお食事会とかでおもてなしをしてもらえるのだ。もちろん日中はみっちり講義がある。お勉強できて、歓迎パーティまでしてもらえるなんて、ビックリするほど恵まれている。しかしやっぱり、参加者は限られていて、20人の枠に入らなければならなかった。

 私は、このサマースクールの講義内容が、自分の興味とぴったりと当てはまっていたことから、是非とも行きたいと思った。また、海外からも沢山の留学生が集まってくる、というのだから、友達作りが趣味の私としてはもう行くしかない。研究の進展は気になったが、ボスに相談してみることにした。「興味あるんだけど、応募していいですか。履歴書を送るんだけど、添削してもらっていいですか」すると快い返事とアドバイスが返ってきた。「多分、地中海の研究に興味がある人達が主催者になっているようだから、あなたの研究が、地中海を対象にしていることを積極的にアピールした方がいい」、などだ。他にも、サマースクール参加経験がある同僚の先生にお願いして、メールの文面を見ていただいたりして助言を受けながら応募。そしたら、その20人に入ってしまったのだ! 今いる場所が、フランス国立の研究所だから、ということもあるだろう。

 ともかく、そのような経緯を経て、ドイツやイタリア、ポーランドからやってきた学生達と一緒にサマースクールに参加することが決定した。

 さあ、英語だ。英語が必要になる場面だ。講義は英語で行われる。当時、私の英語力は、相手が私の話を聞こうとしてくれる場面であれば話すことが出来る、というレベルだった。単語力も、基本的なところがまだちゃんと入ってない、というレベルだった。もっと頑張らなければ。

 同じ研究室の友達が、こんなことを言っていた。

2週間あれば、なんとかなる」。サマースクール開催まであと3週間。その、なんとかなる、を信じて、毎日英語の特訓をした。フランス語の勉強を止めた時間を、そっくりそのまま当てはめたのだ。毎日、英語のリスニングとシャドウイングに3時間を費やし、受験用の英単語帳も並行した。バスの中や、待ち時間など、空き時間もずっと単語帳を手放さなかった。そんな努力の甲斐があったかどうか分からないが、なんとかそれだけの準備をして、サマースクールに臨んだ。

 この準備期間で、サマースクール、という目標があったから、かなりの時間を取って毎日英語の勉強に励むことができたが、やっぱり、何ヶ月、何年海外に住んでいようと、やらないと出来るようにはならない、ということが、当たり前のようだけど、ちゃんと分かった。

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6月の1話 サマースクール開校

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