第4話 パパが女(アリッサ)になったとき LA発LGBTトランスジェンダー家族日記

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第4話 カミングアウトまで(2)

さて、前回の続き。MTFのパートナー、アリッサがカミングアウトするまでの、わたしが気付いた「彼」から「彼女」への変化。

 

 

幸せ太りというのでしょうか。結婚後、どんどん体重が増え、夫は一時期、「私よりおっぱいが大きいのでは?」と思われるくらい太っていたこともあったのですが、減量と運動に励み、体重を1年かけて15キロ落としていました。

 

 


ヨガにも真剣に取り組んでいた夫の体は美しく、ママ友からは「会うたびにきれいになってくね。愛さんより、女らしくなったんじゃない」とからかわれることも度々ありました。

 

 

当時娘たちが通っていた日本語補習校のお迎えの際、ホットパンツをはいて、つばの大きめの麦わら帽を被り、娘たちと手を繋いで歩く夫の後ろ姿を見かけた友人が「愛さん、痩せたんじゃない?」とわたしと夫を間違えて声をかけるという笑い話もありました。

 

 

 

その後、私を不安のどん底に陥れる出来事が2件ありました。

 

 


どん底事件、一件目は、娘のお気に入りのぬいぐるみが見当たらず、 彼の部屋にはいったときのこと。

 

 

彼はいわゆる「片付けられない人」で、彼の部屋は常に散らかり放題、足の踏み場もないほど物で溢れているのですが、部屋の片隅の大きな段ボール箱のなかに、大量の女性用のドレスや下着、シリコンブラ、大きなサイズのハイヒールを見つけたのです。

 

 

「浮気してるな」と直感し、彼を問い詰めたところ、「卸売りで安く服を購入し、ネットビジネスをしたかった」と言われました。

 

 

 

2件目はカミングアウトの数週間前、家族で水族館に出掛けたときのこと。2人並んで歩いているとき、腕を組もうとしたら、さりげなく拒まれました。「あ、やっぱり浮気だ」と思った瞬間、彼がTシャツの下にスポーツブラを付けているのを発見したのです。

 



わけがわからなくなり、「どうしてブラしてるの?」と聞いても、きちんと返事をしない彼。不審に思ったものの、返ってくる答えが怖くて深く追求することができませんでした。

 

 

不審な点があちこちに点在していたのに、点と点を繋ぎ合わせた先に見えるものが怖くて、きちんと夫にと向き合うことを避けていました。

 

 

彼からかえってくる答えを聞くのが本当に怖かったのです。




次女を出産した頃から、わたしたち夫婦の関係は、 すれ違いが多く、ぎくしゃくするようになっていきました。本当に大切なことを向き合って話すことが少なくなり、肝心なことは携帯のテキストでやりとりすることが増えました。夫は気が強くて怒りっぽい妻の私が怖かったのかもしれません。今振り返ると私たちは仮面夫婦だったのかな。



地元。わたしたち家族の好きな場所。寒い日でも日傘を絶対忘れないアリッサ。そばかすだらけのわたしも見習わねば。

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