第25話 パパが女(アリッサ)になったとき LA発LGBTトランスジェンダー家族日記

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第25話 周囲の反応:友人編
20年前、新婚時代。幸せ太りですね、左のひと。ずっとこの人が親友だった。
 
 
同じく新婚時代、共通のおともだちと。
 
 

今日は周囲の反応、友人編

 

幼い頃からわたしは1人で行動がするのが好きで、1人でいてもあまり寂しいと思ったことがあまりなかった。

 

天然ボケ、本物ボケ、宇宙人、電波系、不思議ちゃん、KYとまわりからよばれ、そう呼ばれるのが非常に不快だった時代もあるのですが、もがいてがんばっても、やっぱりそう呼ばれるので、自分は他のみんなとちょっと違うのだなと受け入れるようになりました。受け入れたらラクチンになって、友達をがんばって作る努力をしなくなりました。できればよし、できなくても全然オッケーみたいな。

 

オハイオ州の大学時代にアリッサと出会ってからは、アリッサが恋人/親友で、アリッサに思っていることすべてを打ち明けて、どんなにわたしが悪くても、受け止めてくれるから、安心してなんでも話すことができて、アリッサといると心地よくて、「アリッサさえいれば友達とか別にいらねーや」って思っていました。

 

2人目が生まれて夫婦仲は冷めていき、アリッサの口数はどんどん減っていったけど、それでもわたしは自分の抱えることはすべてアリッサに相談していました。女子会と称して友人と会って楽しい時間を過ごしても、家に帰ってアリッサと話をするとすごくホっとしました。

 

 

アリッサがカミングアウトしたときにわかったことがあります。それは「究極の窮地に落ちいったとき、自分の胸の内を吐き出してしまえる人。それがわたしの友人」だということ。

 

少ないながらも、わたしにも友人がいて、カミングアウトの後、アリッサのことを 打ち明けました。遠くに住んでる友人にはメールやテキストで。近くの友人には直接会って。友人の胸をかりて、子供みたいに号泣しました。

 

友人に愚痴を吐き、不平不満を言って 、怒りをぶつけ、心のなかのドロドロを全部さらけ出し「よしよし」って背中をさすって欲しかったのです 。

 

 

そのとき友人からもらったアドバイス。

 

 

友人A: 「まずは愛がトランスジェンダーについて本を読み、徹底的にリサーチして、知識を得ること」

 

友人B: 「子供たちがいじめられたり、鬱になったりする前に事前対策として、まず、愛がファミリーカウンセラーを見つけて、子供たちをどうやって守っていくか相談するべき。 愛がまずカウンセリングを受け、その後、子供たちも一緒にカウンセリングを受けるべき」

 

友人C(アリッサと共通の友人):「女になったアリッサを受け入れてあげること。愛がしっかりと受け止めてあげたら、子供たちも強くなれる」。

 

 

的を獲ていている。筋が通っている。すごいいいアドバイス。

 

ただ、あの時、わたしは壊れていて機能不全だったので、どのアドバイスも耳にはいりませんでした。すべきことがわかっていたのに、心も体もついていかなかった。

 

 

カミングアウトから約2年たち、なんとか立ち直ったときにやっと友人のアドバイスの重要さを痛感しました。あのときもっと早く友人のアドバイス通り行動しておけばよかった。そしたらもっと早く暗闇から脱出できて、家族を幸せにできてたかもしれないのにね。

 

号泣してダメになったわたしを、何も言わずに見守ってくれた友人のみなさん、あのときはありがとね。

 

わたしの立場で考えて、賢者のアドバイスをくれた友人のみなさん、あのときはありがとうございます。

 

まさしく「持つべきものは友」。「友達いなくてもへっちゃら」なんて、独りよがりにもほどがある。友に感謝。

 

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