自分という人
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色恋沙汰と自分
正直に言ってしまうと、自分には人望というものがない。つい先程も、好きだった人に絶縁されてしまった。原因はこちらにある。分かりきってはいたことではあるが、それでもその現実を受け入れられるかというと別問題である。
何故、巷の人々は皆、社交的であるのかが私には分からない。自分は一人が好きだ。時々寂しくなることはあるけれど、やはり一人が好きという思いが強い。
自分の好きなものを食べ、好きなことに関心を持つ。旗から見れば、寂しいかもしれない。だが、それが私にとっての孤独であり、ささやかな喜びでもあるのだ。
人の気持ちが分からず、多くのものを失ったことには違いない。胸が苦しい思いが今もしないといえば嘘になる。
だが、そんな私も楽しげに会話をしている彼等彼女等を見ていて羨ましくなる時がある。いつの日か、そうなれればどんなに良いことであろう。今の自分には人の気持ちを考える余裕も技量もない。
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