家族の崩壊 5 「お前なんて産まなきゃよかった」

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お前なんて産まなきゃよかった
2014/05/03 14:13[下へ]




毎日に近いくらい、母にこう言われた。 

お前なんて産むんじゃなかったよ。 
お前には本当はお兄ちゃんがいたんだよ。でもあの時は産めなくて堕ろしたんだ。 
あの子を堕ろさないでお前を堕ろせばよかったよ…。お母さん本当に後悔している。 

お母さん女の子が欲しかったんだよ…。なんでお前みたいなのが産まれてきたんだろ…。男は◯◯(弟の名)だけでたくさんだよ。 



お前は本当に可愛げがないね。それに比べて◯◯は本当に可愛いよ。あの子は誰からも好かれるよ。 
なんで◯◯とお前はこうも違うのかねぇ…。お前なんて、産まなきゃよかったよ。本当にお母さん後悔してる。 



お前みたいなの、一生友達なんて出来ないよ!? お父さんとおんなじ。そっくりだよ! ◯◯をみてごらん。あの子はたくさん友達がいるよ? 
お前には絶対出来ないよ。お母さん保証する。 


お前なんかに嫁さんは絶対来ないよ。お母さんだったらお前なんかと絶対結婚しない。もし嫁さんが来たらお母さん、お前の秘密を全部言ってやるんだ! 



こんな感じの言葉を頻繁に言われ続けた。 
俺は本当にダメ人間なんだな…と思った。 

確かに弟は可愛かったし周りからも好かれていたから仕方ないけど、しょっちゅう言われてたから、言われ慣れてしまった。ある種の洗脳に近い感じで…。 

そして母から些細な事で体罰を受けるようになった。 
殴られると俺は泣きながら祖母の住む二世帯住宅の一階へ行く。 
一旦階段から外に出て一階のドアを叩き開けてもらう。 
そこで母に殴られたと泣きつく。 
そして…。 

二階に戻ると更なる体罰が待っている。 


また、下(一階に住む祖母の事)にお母さんの事告げ口したね!? 本当に底意地悪いねお前って子は! お母さんお前のそういうとこ大っ嫌いだよ! お父さんそっくり! 

こう言って更に叩く。そのうちこう言う。 


お前は牛や馬以下だ! 牛や馬だって叩かれりゃ分かる。何度言っても分からないお前は牛や馬以下だ! 
殴ってるお母さんの手が痛いよ! これでやってやる! 


しこたま布団叩きで殴られる。太ももに布団叩きの痕がつく。 
そして妙に太ももについた布団叩きの痕が好きだった…。 


小学校一年生前後から、俺は頻繁に祖父母の住む一階で寝るようになっていった。 
祖父母のベッドの真ん中に入って眠るのが好きだった…。 


あれほど俺を、親父そっくりだと言って嫌った母…。 

そして俺は歳を重ねる毎に、母にそっくりになってきた。 


そして母が、あれほど愛した弟は、金のだらしなさ、女関係のだらしなさ…益々母が大嫌いだった親父そっくりになってきた…。

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家族の崩壊 6 「嫌われ者への道」

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