第41話 パパが女(アリッサ)になったとき LA発LGBTトランスジェンダー家族日記

前話: 第40話 パパが女(アリッサ)になったとき LA発LGBTトランスジェンダー家族日記
次話: 第42話 パパが女(アリッサ)になったとき LA発LGBTトランスジェンダー家族日記
第41話 アリッサに直撃インタビューシリーズ1
「アリッサさん、女らしくなるためにどんな努力をしていますか?」

アリッサが一番気持ちを込めてるのはアイメーク。練習を重ねて、アイライナーだって3分できれいに左右対称に描けるようになりましたとさ。

 

 

 

肉食系の娘たちとわたしはクリームシチューよ。

 

 

豆乳ベースの辛いシチューはビーガンのアリッサ用。娘用とアリッサ用、シンクロするよう心掛けてます。あたしって、ちょっといい女。
 

アリッサのカミングアウトについて今まで被害者、じゃなくてパートナーの立場から書いてきました。今回からがスポットライトを加害者、じゃなくて当事者のアリッサにあてて、アリッサの気持ち、意見をシリーズで書いていこうと思います。

 

素直に認めます。今まで被害者の色眼鏡をかけて、アリッサのこと、おもしろおかしく意地悪く書いてきました。ごめんね、アリッサ。もう色眼鏡はかけないよ。当事者のアリッサにだって、たくさん言いたい事、伝えたいことがあるはず。言いたい放題言ってもらいましょう。

 

 

初回はソフトな質問で行きましょう。

 

ずばり「アリッサさん、女らしくなるためにどんな努力をしていますか?」

 

化粧、ヘアー、ネイル、服装選びに時間を費やすのは、自分に自信を持って一日を楽しく過ごしたいから。

 

化粧は朝30分から40分かけて念入りにします。カミングアウトしてからYouTubeとか雑誌を見たり、友達のメークアップアーティストの意見を聞いたりして、常に勉強してきました。30分って普通でしょ?

 

最初に決めるのはアイメークのカラー。わたしは平日、毎日ヨガスタジオでクラスを取っています。まずその日どんな色のヨガウエアーを 着て、何色のヨガマットを使うかを決めてから、そのカラーと同じ色のアイシャドーをコーディネートします。色を統一するのが好き。休日はリップカラーもアイメークと統一します。青とか紫とか。

 

会社に行くときはワンピースを着ていくことが多いです。かわいらしい服が好きです。カミングアウトした当初は膝下丈のいわゆるペンシルスカートをよくはいていました。「膝下丈のスカートを履くときはハイヒールを、膝上丈のスカートの場合、フラットシューズを履くことがフランス流ファッションだ」と同僚が教えてくれました。その頃はミニスカートをはく心の準備ができてなかったので、ペンシルスカートとハイヒールが定番でした。今は自分が好きな服を着ています。

かわいらしいファッションが自分に似合うと思っています。

 

職場にはじめてスカートをはいっていったときの開放感は今でも忘れません。それまでずっと我慢していたので、「やっと自由になれた」と感慨に浸りました。スカートって気持ちがいい。ズボンはもう絶対履きたくないですね。束縛されている感じが大嫌い。自分が男性であったとき、ずっと束縛されていました。ズボンはそのときの自分の象徴。職場では金曜日はジーンズの日で、みんなうれしそうにジーンズをはいてきます。わたしは金曜日が憂鬱。最近はデニムのワンピースをはくようにしています。

 

 

学生時代からアバクロが好きでした。今はアバクロ商品はあまり買わないけど、カタログとかショップのディスプレイを見て、常にファッションを研究しています。日本人のファッションも大好きだけど、わたしにはサイズが合わないのが残念。

 

きれいに整ったネールは清潔なイメージを与えるでしょ。だからネールのケアもきちんとします。お湯に手をつけて、ちょっとふやかしてから、爪切りでギリギリまでカットします。仕事でコンピュータをよく使うので邪魔にならないように。そしてヤスリで丁寧に形を整え、表面もファイルして、甘皮を整え、ベースコートを塗り、マニキュアを塗ります。ネールは癒しの時間。心が落ち着きます。

 

髪の毛はがんばって伸ばしてます。ヨガスタジオの水がとてもよいので、シャンプーは自宅じゃなくて、スタオジオでします。カーラーで巻いて、ふんわりやわらかく仕上げるようにしています。カミングアウトしたばかりの頃はキュートになりたくて、ヘアクリップをしてたけど、自分には似合わないことに気がついたので、ナチュラルな大人の女性風にしています。同僚に「クリップやめたのね、よかった。あれはひどかった」と言われました。イヤな女でしょ、この同僚 (冗談よ)。

 

女らしく柔らかい声を出せるようにいつも気を遣っています。のど仏を手術して摘出する人もいるけど、わたしはもともとのど仏が小さいから気にしていません。仕事で見識のない人と電話で話すとき、よく「声が素敵だね」って褒められます。褒められるとさらにもっと女らしい声を出したいって意欲が湧きます。

 

ブラはプッシュアップブラで形のよい胸に見えるようにしてます。大きく見せたいのではなくて、ナチュラルに見せたい。ホルモン治療で胸は膨らんだけど、大きくはない。巨乳じゃなくてよいので、自然な感じに見えるよう、ブラ選びも気を遣います。

 

わたしはビーガンです。ヨガの先生の影響で動物愛護と健康のため、ビーガンになりました。ビーガンだから痩せるというわけではないので、食べ過ぎないよう、いつも食事制限しています。ホルモン治療をはじめてから、太りやすくなったので。目標はヨガのときにスポーツブラだけで運動すること。今はまだまだお腹まわりに脂肪があるので、無理ですね。

 

理想の体型はヨガの先生たち。体型だけじゃなく、中身も彼女たちが目標。しなやかに見えて、体も心も強くて美しい。わたしはヨガをはじめて6年になります。ヨガは体を鍛えるだけじゃない。自分と向き合うこと。自分を信じ愛することを教えてくれます。

 

 

アリッサのアイメークはその日に使うヨガマットの色とマッチングさせてたとは、露程におもいませんでした。ペンシルスカートの存在さえ知らなかった。あっぱれ、アリッサ。

 

次回の質問は「LGBTQのお友達はいますか?他のトランスジェンダーのみなさんと仲良くしたい?彼らのコミュニティーに属したい?」

続きのストーリーはこちら!

第42話 パパが女(アリッサ)になったとき LA発LGBTトランスジェンダー家族日記

著者のAi Takayamaさんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。