暗黒時代 4

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俺達1年5組の担任は、阿国伸明(仮名)といった。 

年齢は確か三十代前半から半ばだった。 
七三分けのサラリーマンヘアで、顔は面長、髭の剃り跡は濃く、「とんねるず」が昔コントで演ってた「保毛田保毛男」ソックリだった。 


阿国は、表面上はとてもにこやかに振る舞っていたが、俺はこの教師から発せられてる「変態」のオーラを感じ取っていた。 

感じ取っていた…、という書き方をしてしまうと、まるで変態が事実だと断定したような表現になってしまうのだが、生徒に服装の事で注意する時も、耳元で、 


「キミ、きちんとした色の下着を着けなさい」 


という、言い方というか、表現が気持ち悪かった。 

そして妙に白い顔と青々とした髭剃り跡のコントラストが、「ナメクジ」を連想させ、余計に変態じみて気持ち悪かった。 

そしてその変態さは、かなり的を射ていたと思う。 


それと関連性があるかは定かではないが、阿国の奥さんは教え子だったそうだ。 


阿国との年齢差を聞いた時、 


(コイツ一体、いくつで手を出したんだよ!?) 


と思った。 





阿国は数学の教師で、見るからにナヨナヨしていた。 

勉強しかしてこなかったような、そんな雰囲気を感じさせた。 


チョークにいちいちサックを着け、直接手で触らないようにしたりだとか、ノートやテストに赤いサインペンでマルを付ける時も、インクが勿体ないのか、マルではなく、テンをポチッと付けるだけだったりする処に、みみっちさやセコさを感じずにはいられなかった。 

要するに、俺はこの教師が嫌いだった。 




阿国は、K中学創立以来の教師である。 

という事は、赴任以来ずっと、荒れた学校で荒れた生徒達と関わってきたという事だ。 

そしてかなりの暴力も受けたらしく、右手が小刻みに震えていた。 

それは阿国本人が俺達の前で話した事だから間違いない。 

阿国は、荒れた生徒に恐怖心を抱いていた。 

阿国は、このクラスにはそんな生徒は居ないだろうかと警戒していたはずだ。 


そして恐らく早い段階で阿国は気づいたはずである。 













森英治は要警戒だと。 

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暗黒時代 5

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