大人も子供も夢中になる!遊ぶだけで自然と数学の力が身に付くトランプゲーム「計算ブリッジ」開発秘話・その2

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●算数や数学する「目的」を作ろう

 

 小学校に留まらず、中学校でも高校でも「どうして算数や数学をやる必要があるの?」という問いは起こりえます。実際に、数学が嫌いだったり苦手だったりする子が、特にこのような問いを先生に投げかけることが多いようにも思います。

 

 さて、皆さんはこういう質問が来た時に、どのように答えますか?

 

 「いずれ将来の役に立つから、今はそういうことは疑問に思わずに勉強しなさい!」

 

 少し前の時代では、このように答えていた先生も結構多かったかもしれません。確かにその通りではあるのですが、実際に算数や数学が自分の人生の中で役に立っているという実感が持てない時に、このように言われても生徒たちはなかなか納得しないかもしれませんね。

 

 「受験で必要なのだから勉強しなければならないのです!」

 

 確かにこれもその通りと言えばその通りです。最近では、理系志望の生徒については医学部を目指す人数が増えてきています。医学部に合格するためには数学を鍛えなければいけないというのは確かに理に適っていますし、納得しやすい理由ではあるのですが、少し打算的な言われ方のような気もしてしまいます。こう言われると「本当は勉強したくないけれど、仕方ないからやるしかない」という気持ちが沸き起こってしまいそうです。

 

 「実は、算数や数学の力は生活のありとあらゆる部分で使われているので、逆に数学の力無しでは現代の生活は全く立ちいかなくなります。特にコンピューティングやAIの研究に興味ある人は数学の能力は必須のものだから勉強しましょう!」

 

 今はこのような説明が多いのではないでしょうか。もちろんこれも大正解。まったく反論の余地のない意見だと思います。情報化社会の現代において、数学の論理体系が全てのベースになっているということは言うまでもないことでしょう。生徒の中にはこの話で数学の必要性を感じ、そこから数学に目覚めるという人も多いかもしれません。

 

 それでも、と、僕は思うのです。

 

 どれも正しい指摘なのですが、果たして子供たちの「心に届く」理由になるでしょうか?論理的に理解はできるかもしれませんが、ではそれが子供たちの中で算数や数学を学ぶための「目的」になるでしょうか?

 

 自分の子供時代のことを思い返してみます。子供の時代は、何か行動を起こす時の目的は、もっと単純で直情的な理由が大半だった様な気がします。「楽しいから」「面白いから」「友達に負けたくないから」「大会で優勝したいから」などなど・・・。そういうシンプルな理由を与えてあげることができたら、もっともっと算数や数学を「やりたい!」と思えるようになるんじゃないかなと、僕は思うのです。

 

 そこで、この計算ブリッジです。

 

 元々は「計算の練習が楽しくできるようになったらいいな」という想いで、誰もが知っているトランプを使ったゲームを作りました。しかし、このゲームをやればやるほど、「単なる計算練習のためのゲーム」という側面ではなく、「ゲーム自体がとても面白く、大人も子供も真剣勝負できて、思わずハマってしまう」ということに気づくようになりました。次は、計算ブリッジの特長についてお話させていただきます。

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