それは神がかり的な出会いから始まった~その6

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前編: それは神がかり的な出会いから始まった~その5
後編: それは神がかり的な出会いから始まった~その7

日本式家屋があるところまで歩いて10分ほど。

そんな距離でもないのに遠く感じます。


舗装されていない小路を歩きながら

義母と叔母の顔は紅潮していました。




あっ!!


家を見た2人の動きが一瞬止まりました。


思考が過去に飛んでいってしまったのか、

あまりの懐かしさに身動きができないようです。


「お義母さん、これが60年前と同じ家?」


義母と叔母に見えているのは

少女時代の官舎なんでしょう。


2人とも遠い目をしています。


「あぁ…信じられない。

 ペチカも屋根の形もそのままだ」


「まさかあの頃の家を見られるなんて!

 もう何もかも夢みたいで、言葉にならない……」


「あっ!このアザミの花!」


「そうそう、家の周りにもアザミがたくさんあったよね」





そこは2人が毎日通った楽しい通学路。


線路を歩く笑顔の2人を

古い家が見送ってくれているかのようでした。


「そうか、この家が私たちを呼んでくれていたんだ。

取り壊される前に見に来て!と、呼んでいたんだね」

みんなの読んで良かった!