節電率90%の世界へようこそ 1.5.1 投資対象

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これからの省エネルギー投資の対象は再生可能エネルギーの導入と省エネルギーを各家庭中心に置くべきです。とは言っても、この一大プロジェクトを一括実施する財政的余裕は政府にも、地方自治体にも現在はありません。

 大きなプロジェクトが立ち上がらないのならば、小さなプロジェクトを束ねて大きなプロジェクトに匹敵するような効果を生み出せばいいという考えもあります。すなわち、小が大を作る訳です。

 待機電力消費量100万キロワット分の削減を目標にしている節電装置「節電虫(益虫)」は現在のところ、導入使用されているのは一部の大企業、自治体、官庁ですが家庭にはほとんど使用されていません。

 家庭に節電虫(益虫)が浸透しない理由は1.節電虫(益虫)の価格が高すぎる、2.省エネ意識が低い、などです。節電虫(益虫)の価格は¥9,000ですが、年間で¥2,000の節約としても購入金の回収に4年半かかります。これを長いと考えるか否かは個人の判断ですがせっかちな日本人気質では長いのでしょう。

 省エネルギー、地球温暖化防止、地球環境保全に家庭レベルでの協力が不可欠であることは理解できても参加できない、参加しないということであれば、最後の手段は家庭で使用される機器に省エネルギー機能を内蔵するしかありません。すなわち、メーカーとしての今後の投資対象は省エネルギー機能内蔵型機器の製造販売なのです。

 投資といえば早く、大きなリターンを求めたくなりますが、地球環境保全という全地球的なプロジェクトへの投資ですからその意義は大きく、そのリターンは私たちの子孫にまで及ぶ壮大な投資になります。このあたりをご理解いただけるメーカーと早くめぐり会いたいものです。

 ここで再生可能エネルギーの導入例のひとつとして個人住宅太陽光発電について考えてみたいと思います。

太陽光を利用した発電システムが改良され、エネルギー庁から補助金が出ることもあり、住宅用に取り付ける人が増えている。取り付けるのに約200万円から300万円かかりますが、20年、30年の長い目でみれば電気代を節約することができます。1997(平成9)年度だけでも12000システムが売れています。

 また、個人レベルの再生可能エネルギーではありませんが風力発電事業(wind power generation business)について見てみましょう。

風の力で発電し、その電力を電力会社に買い取ってもらって収益をあげる事業です。風力発電は、日本では国の補助があっても経済性が十分でないとされていますが、ヨーロッパでは風車の伝統もあり、風況も良く採算がとれるようになっています。最も進んでいるのがデンマークで、1997年現在で総発電量の5%を占め、発電規模は85万キロワットに達しています。デンマークは原子力を導入しないことを決めており、2030年には総発電の3分の1から2分の1を風力で行うことを目標としています。風力発電装置はデンマーク製が最も優れているとされています。ヨーロッパでは、フランス以外は原子力発電という選択を放棄しようとしており、オランダ、ドイツなどは、炭酸ガスの排出量の少ない天然ガス火力や、炭酸ガスを排出しない風力等の再生可能エネルギー利用を促進しようとしています。日本の商社トーメンは、スペイン、イタリア、ポルトガルの南欧3カ国で合計76万キロワットを、発電事業者として建設、運営する方針を1997年4月に決定しました。総事業費は1500億円以上で、2003年まで段階的に完成させるとのことです。スペインに52.5万キロワット、イタリアに23万キロワット、ポルトガルに1万キロワットの発電設備を合弁、あるいは単独で建設し、各国の電力会社に卸売りします。現在、同社がアメリカのカリフォルニア州で運営している世界最大の風力発電施設(16.5万キロワット)を、大きく上回るものです。この技術ノウハウを是非日本で生かして欲しいものです。

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