節電率90%の世界へようこそ 1.5.2 1960年代の公害

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 アメリカの物質的な繁栄、そこには当然公害も存在していたはずですが、に見せられた日本は戦中戦後の貧しく苦しい時代への反動及び目標としてアメリカの物質的繁栄を自国にももたらせたいと考えたのは同然かもしれません。

 しかし、倫理観、地球環境への配慮、人間以外への動植物への畏敬の念の欠如した物質的な繁栄はいわゆる7つの公害をもたらしたし、4大公害訴訟をはじめとしてその影響は現在も残っています。

 7つの公害とはご存知の通り1.大気汚染、2.水質汚濁、3.騒音、4.振動、5.土壌汚染、6.地盤沈下、7.悪臭 ですが、これらを今一度考えてみましょう。

1.大気汚染

大気汚染の原因は、工場などから出る煤煙、粉塵、自動車の排気ガスの三つで、代表的な汚染物質としては、硫黄酸化物、窒素酸化物、一酸化炭素、浮遊粒子状物質、光化学オキシダントなどがあげられます。日本では1960年頃から四日市で石油コンビナートからの硫黄酸化物による大気汚染の影響により呼吸器系疾患が多発しました。このため1968年には「大気汚染防止法」が制定された。また、「公害健康被害の補償等に関する法律」に基づく被害者の救済がされています。大気汚染防止対策としては、工場等煤煙発生施設の排出口における濃度規制、地域全体における排出量の総量規制、自動車の排出ガスについての排出量許容限度の設定による規制などがあげられます。

2.水質汚濁

水質汚濁は工場の排水や生活排水によって、河川、湖沼、海洋などの水域の水質が悪化することであり、環境基本法において水質の汚濁が事業活動その他の人の活動に伴って相当な範囲にわたって生じ、これによって人の健康又は生活環境に係る被害が生ずるときには、これを公害としています。水質の汚濁については、人の健康を保護し、及び生活環境を保全するうえで維持されることが望ましい基準として環境基準がさだめられており、その達成に向けて水質汚濁防止法等に基づき対策が進められています。

3.騒音

睡眠を妨げたり、会話を妨害するなど生活環境を損なう好ましくない音、無いほうがよい音を騒音といいます。騒音に対する慣れや個人個人の心理で感じ方が異なるところに騒音の特徴があります。騒音の発生源は多種多様であり、工場及び事業場、建設作業、各種交通機関等からの騒音、飲食店等の深夜営業にともなう騒音、拡声器を使用する商業宣伝放送による騒音、クーラー運転音等の家庭用機器による生活騒音等、様々な騒音が発生しています。騒音による公害を防止するため環境基準が設定され、騒音規制法等に基づき対策が進められています。

4.振動

公害として問題にされる振動とは、工場等の事業活動、建設作業、交通機関の運行などにより、人為的に地盤振動が発生し、建物を振動させ物的被害を与えたり、あるいは、私たちの日常生活に影響を与えることにより問題にされる振動をいいます。振動の伝わる距離は、通常、振動源から100m以内、多くの場合、10~20m程度で、その大きさは、地震でいうと地表において、おおよそ震度1から震度3の範囲にあります。振動による影響を防止するため必要な措置を定めた振動規制法では、鉛直振動(上下方向の振動)について規制がなされています。

5.土壌汚染

1960年代から1970年代にかけて、水銀やカドミウム、六価クロムなどの重金属やPCBなどの化学物質による公害が発生し、人間や動物の健康を害し、植物が枯れる等大きな社会問題となりました。化学物質が事故などにより土壌に浸透したり、不法に土壌へ捨てられ土壌の持つ浄化能力を超えて過剰に土壌へ入ると、土壌が持つ諸機能を損ない、地下水汚染を始めとした環境汚染を引き起こします。土壌の汚染状態の有無を判断し、また、汚染土壌に係る改善対策を講ずる際の目標となる基準として、平成3年にはカドミウム等10項目について土壌の汚染に係る環境基準が設定され、平成6年にはトリクロロエチレン等15項目が追加されました。

6.地盤沈下

主として沖積平野などの軟弱地盤地域における過剰な地下水採取により、地層が収縮し地面が沈下する現象です。高度成長期における地下水の需要増大の結果、大都市、工業都市を中心に地盤沈下が多発しました。地盤沈下対策としては、地下水採取規制の他、代替水源の確保事業、被害復旧事業、災害対策事業などが併せて行われています。濃尾平野、筑後・佐賀平野、関東平野北部については「地盤沈下防止等対策要綱」を策定し、地下水採取の削減目標量や代替水源の確保などを定めています。

7.悪臭

誰からも嫌われる悪い臭いのことです。主として不快感などの感覚的影響が中心であり生活環境に影響を及ぼすものとして、環境基本法に基づいて典型7公害の一つに指定され、悪臭防止法に基づき規制が行われています。悪臭防止法では、悪臭の原因となる悪臭物質(アンモニア等22物質)の特定、工場その他の事業場から悪臭物質の排出・漏出を規制するための規制地域の指定及び規制基準の設定、悪臭物質を排出する事業者に対する規制基準の厳守・義務付け、これに違反する事業者に対する改善勧告・改善命令などを定められています。

 日本で1960年代から目立ち始めた7つの公害についての概要は以上の通りですが、触れられていない二酸化炭素(炭酸がス)による地球温暖化について元参議院議員の宮沢弘文氏が「炭酸ガス排出税」として2000年8月20日付け朝日新聞紙上で以下のように述べています。

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(二酸化炭素排出の)被害を受けるのは私たち自身より、将来の世代であり、これから成長する途上国の方だ。それゆえ、加害者の先進国では、罪を感じにくい。

象徴的なのは米国だ。安い電力、ガソリンの大量消費に依存した繁栄そのものが問われているのに、何もしない。国際的な努力に妨害さえしている。

いま、政権の中枢に入っている米国の経済思潮の主流は「悪い経済学」というべきものだ。利益至上主義に走り、社会公正、貧窮、環境破壊という問題に答えを出すどころか、無視し、思考停止している。

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 このご意見に対して私は以下のように考えています。

 アメリカのエネルギー消費姿勢については全く同感です。エネルギー以外に人類全体の根幹に関わること、例えば、水を含む食料の問題、病気の問題についても、物質だけでなく知的所有権にさえも独占とわがままな振る舞いを繰り返し、自国民族だけの繁栄に酔いしれています。

 所詮、地球は一つの閉鎖社会です。一方の繁栄は他方からの搾取と犠牲が伴います。今のアメリカの繁栄はアフリカや南アメリカの窮乏、ロシアの没落、中国を含めたアジアの混乱の反映に他なりません。(現在では中国やロシアは経済的には繁栄の道を歩もうとしていますが。)

 「共存の道を探る企業」というタイトルは「共存の道を探るアメリカ」にならなければ世界の共存共栄はあり得ないでしょう。

 地球の滅亡の後に「地球の歴史」が語られることが仮にあれば、地球という命はアメリカという白人社会の独善的な振る舞いによってその寿命が大幅に縮められたと記述されるでしょう。今のままなら。

  以下の写真は筆者が初めてテレビで節電虫開発者として紹介された時のものです。( 広島テレビ 1996.04.11、https://1drv.ms/v/s!Ai_aaa4f_vZzgjW6VsZypQ-CfIkt?e=z99B8O


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