偏差値27.5からの大学合格 その11

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やっとペースをつかむ 

 夏期講習が終わり、第2学期が始まるとやっと学習のペースがつかめてくる。
 ほぼ始発の電車に乗って代ゼミに行き(朝6時前にはもう校舎が開いている。代ゼミおそるべし)授業開始まで勉強。
 授業が終わると渋谷中央図書館に移動して、カツカレーを食べて(毎日これ)閉館の夜7時まで勉強。
 閉館すると原宿校に戻り、梅そば(代ゼミ内の立食そば屋)でかけそばを食べ、(毎日行くうちに、おじさんが頑張っているねぇ、といってチャーハンをおごってくれるようになった)自習室で勉強。
 自習室には全大学の赤本が揃っており、これを片っ端から解いていった。10時過ぎに代ゼミを出て帰宅。帰宅してまた勉強である。
 この頃になると、「一浪すれば合格る(うかる)」という言葉に何の根拠もないことがわかってくる。どんなに勉強して、どんなに模試がよかったとしても、もし本番の入試で「たまたま知らないこと」が出たら終わり。
 勉強しても努力しても絶対合格するとは限らない。でも、勉強して努力しなければ絶対に受からない。このパラドクスの中でもがき始めるのが浪人の秋という季節。
 この心の不安定さが、私を宮本輝と五木寛之とに走らせるのであった。

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