取り敢えず、
ラゴン達が帰って来るとマズイ! とにかくその場を離れた。
時間は午後3時。
頭の中は、まだ少しボーとしている。
家への道を車で走りながら考えた。
ラゴンの車がAホールの駐車場にあると言う事は・・・
必ずそこにラゴンと誰かが戻って来る。
まずは、その場を押さえなくては!
そう思うと、急に頭がスッキリして回転し始めた。
よーし!
今こそ、毎晩毎晩寝る間も惜しんで読んだ
色んな不倫(探偵)サイトが参考になるはずだ!
とにかく家に帰って、仕事服を着替えた。
そして考えた。
まず、動かぬ証拠をゲットしなければ!
あの現場で写真を撮る為には、
私が居る事がバレないように変装しないと!
大きな帽子とサングラス、マスクを持って、(怪しさ満載)
一眼レフカメラを用意した。
家で落ち着く暇も無く、早速出かけた。
何故か、不思議な程、冷静沈着に計画を考えられた。
今回だけは絶対に失敗はしない。
このチャンスを逃すわけにはいかない。
一番大切なのは、気付かれずに証拠写真をGETする事!
それには、私の車は絶対に気づかれる。
違う場所に停めて、何処かに隠れて写真を撮ろうとしても
隠れる場所が難しいし、駐車場にポツンとたってたら目立ってしまうし。
そうだ! もうこれしかない。
「レンタカ-だ!」
仕事で遠方に行った時は、たまにレンタカーを借りるので抵抗は無かった。
通り道でレンタカーを借りた。
これでパーフェクト。
車でばれる事は絶対に無い。
もし、こんな事を誰かに言ったら
「え!!そんな事までするー?」と、言われるかもしれない。
でも、
私にとっては、これは浮気だけの問題じゃない、
今、戦わないと今までと何も変わらない。
勝つか負けるか、ラゴンとの真剣なリベンジだった。
レンタカーで駐車場に向かいながら、ラゴンに電話をかけた。
相変わらず、デート中は一度では電話には出ない。
直ぐにコールバックしてきた。
ラ 「何?」
私 「今日、何時に帰って来る?」
ラ 「6時半ごろや!」
私 「分かった」
ふ~ん、6時半という事は、駐車場から家まで30分。
駐車場に着くのは、6時だな!
少し早いけど、4時半に到着した。
後はラゴンと誰かが2人で帰って来るのを待つだけ!
「やっと、待ちに待ったその時が来るんだ!」と思ったら、
嬉しくて興奮してドキドキが止まらなかった。


