世界最高のリベンジNo28 ダブル不倫の悲劇
私は、アベンの目を見て言った。
アベンは、一瞬 無表情になった。
言葉で表現するのは難しいけど、
サーと感情が無くなっていくような・・・
それでいて、心の何処かで何かを受け止めているかのような
状態だったと思う。
人間って、思いもよらない事が起こった瞬間、
頭で理解するのが、数秒遅れるのだと思う。
よく、「その瞬間何が起こったのか分からなかった。」と言う言葉を耳にするけど、
まさにこの状態だったと思う。
アベンは、取り乱す事も無く比較的落ち着いた様子で、淡々と話し始めた。
ア 「やっぱり、そうやったんか・・・」
「いや、僕も嫁を見てて毎回毎回飲みに行ったり、
日曜日の度に出かけて行って
おかしいとは思ってたんです。」
「洗濯物を取り込む時、何年か前から下着が全然違うし、
何かオカシイと思て疑っても、確かめる事も出来んし、
まぁ浮気は無いやろ!と思てたんやけど・・・」
「今日も娘が・・
「お母さん又出かけたん?いつもいつも何処行ってるん?」
と言う程で、、
日曜日は、いつも昼ご飯が無いから、さっき娘と昼飯買いに
行ってたんです・・・」
娘さんと2人で車に乗って買い物に行く父親って言うだけで、
いいお父さんなんだという事が直ぐ理解出来た。
ラゴンだったら、絶対に無い。
ラゴンは行けても、今更子供達が嫌がる。
それだけ、ラゴンに対しては家族全員が冷めきっていた。
こんな、いい旦那さんを騙して不倫をしている2人にも
マジで怒りが込み上げてきた。
そして私は言った。
カ 「毎週、日曜日。 2人はAホールの駐車場で、
待ち合わせしてデートしてます。
今日も、奥さんの車で一緒にいます。」
それを聞いて、アベンもジワジワと怒りが込み上げてきた様子だった。
ア 「ちょっとすみません。たばこ吸ってもいいですか?」
アベンのたばこを吸う手が震えていた。
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