世界最高のリベンジNo30ダブル不倫の悲劇

前話: 世界最高のリベンジNo29 ダブル不倫の悲劇
次話: 世界最高のリベンジNo31ダブル不倫の悲劇

「勿論、行きましょう!」

アベンは席を立った。

店を出た後で、移動中何かあったら困るので、電話番号を交換した。

それぞれの車に乗り込み、現場へ向かった。

まるで、チーターズの本番そのものだ。

何度も何度も、嘘を付かれ誤魔化されバカにされてきた今までのリベンジ。

積もり積もったラゴンの悪行を思い出すと、

これから始まるお仕置きが無性にワクワクしてくる。

私は車を運転しながら、こう思った。

「いよいよだ!  いよいよ待ちに待ったこの時が来た。」

「私達が揃うと向かう所敵無し!最強だ! 

      ラゴンがコテンパンに立ち直れない程やられればいい!」

それ位しないとラゴンは懲りない。

逆にそれ位の罪をラゴンは犯しているのだから。

自分の妻に、ここまで憎まれてるラゴンを本当にミジメに思った。

ここまでされないと、自分を改められないダメな男。

「いったい2人はどんな顔をして、帰って来るんだろう?

いや、私が一緒に居る事を、ラゴンは知らない。

アベンが倫子の浮気を気付いたくらいの事しか考えていないだろう。」


自分の事まで、気が付かれているのかどうか、微妙な心境のはず。


ふたを開けたらアベンとカレン、ラゴンと倫子 

        恐怖の全メンバー集合が待っている。

後、少しでその瞬間が来る!!

私は、これから始まる修羅場を考えると溢れてくる興奮を抑えきれなかった。


アベンのA市から、2つ離れたT市のAホールまでは車で約40分。

Aホールに近づいた時、私はアベンに電話をした。

カ 「Aホールの場所は分かりますか?」

ア 「ハイ分かるけど、ラゴンを降ろして、

そのまま家の方に向かわれたら、逃げられるので(4人揃わない)

僕はカレンさんと違う道から回って行きます!」

カ 「はい、了解です。 私は先にAホールの駐車場に向かいますね。」

私達が出発してから、30分以上経過していた。

もしかしたら、倫子とラゴンが先に駐車場に到着していたら、

2人はお互いの車で、家に向かっているかもしれない。

それだと、再び4人が集合するのが難しいかも・・・・。

私は焦った。

移動中も、信号で停まるたびに見守り君を確認した。

大丈夫、まだ車がある。

どうか、まだ2人が駐車場に到着しませんように!


そして、やっと駐車場についた。

いつもの駐車場に入り、いつもの場所へ向かった。


あった!


ラゴンの車が停まっている。

2人は、まだ来ていない。

アベンに電話をした。

カ 「2人は、まだここには来てないから、なるべく急いで来てくださいね!」

2人がアベンより先に来ちゃうと、私だけではどうしようも無い・・・。

やる気満々なクセして、腰が引けてる。

だって、私は人と喧嘩したり怒ったりキツイ言葉を言った事が殆ど無いから。

顔だって、いつも笑顔の表情筋しか使っていないから、

こんな時どんな顔をすればいいのかすら分からない。

そして、2人が帰ってきた時に、私一人だとどうしようもないと思った私は

他の車と車の間に駐車して、隠れて待った。    チキーン!


・・・・・ふと気が付くと、ラゴンの車に誰かが走り寄っている。


え?

誰??



それは・・・


ラゴンだった。

Aホールの駐車場がアベンにバレたと知った2人は、

警戒して他の場所で別れて、ここにやってきた。

ラゴンは、自分の車に乗り込むと車を発進した。

私はとっさに、車から飛び降りてラゴンが向かってくる通路に立った!

         STOP!!

著者の花蓮 上野さんに人生相談を申込む

続きのストーリーはこちら!

世界最高のリベンジNo31ダブル不倫の悲劇

著者の花蓮 上野さんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。