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「勿論、行きましょう!」
アベンは席を立った。
店を出た後で、移動中何かあったら困るので、電話番号を交換した。
それぞれの車に乗り込み、現場へ向かった。
まるで、チーターズの本番そのものだ。
何度も何度も、嘘を付かれ誤魔化されバカにされてきた今までのリベンジ。
積もり積もったラゴンの悪行を思い出すと、
これから始まるお仕置きが無性にワクワクしてくる。
私は車を運転しながら、こう思った。
「いよいよだ! いよいよ待ちに待ったこの時が来た。」
「私達が揃うと向かう所敵無し!最強だ!
ラゴンがコテンパンに立ち直れない程やられればいい!」
それ位しないとラゴンは懲りない。
逆にそれ位の罪をラゴンは犯しているのだから。
自分の妻に、ここまで憎まれてるラゴンを本当にミジメに思った。
ここまでされないと、自分を改められないダメな男。
「いったい2人はどんな顔をして、帰って来るんだろう?
いや、私が一緒に居る事を、ラゴンは知らない。
アベンが倫子の浮気を気付いたくらいの事しか考えていないだろう。」
自分の事まで、気が付かれているのかどうか、微妙な心境のはず。
ふたを開けたらアベンとカレン、ラゴンと倫子
恐怖の全メンバー集合が待っている。
後、少しでその瞬間が来る!!
私は、これから始まる修羅場を考えると溢れてくる興奮を抑えきれなかった。
アベンのA市から、2つ離れたT市のAホールまでは車で約40分。
Aホールに近づいた時、私はアベンに電話をした。
カ 「Aホールの場所は分かりますか?」
ア 「ハイ分かるけど、ラゴンを降ろして、
そのまま家の方に向かわれたら、逃げられるので(4人揃わない)

STOP!!
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