第5章 節電虫(益虫)の両親 5.1.1 電子化の功罪、アナログ機器、産業廃棄物

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現在は電話機そのものが電子モジュール化されて、電気や電子には素人の私には故障の修理はもとより、分解も不可能な電子機器となっています。外付用の電話ベルも電子音アラームとなっています。機能、生産性、部品量、機種設計、設計変更などからも電子化した方が総合的にはベターなのかもしれません。

しかし、素人には分解の楽しみ、修理の楽しみが奪われてしまいました。時代の流れとはいえ、少しさびしい思いがするのは私一人だけではないかもしれません。

節電虫(益虫)の母体となった外付用の電話ベルはいわゆるアナログ機器の類でしたので、電気や電子には素人の私にもそのメカニズムがある程度は理解できました。動作や機能が理解できますと少々の修理や変更も可能になり、私にも私自身が想像した動作を創造することができた訳です。これが節電虫(益虫)の開発につながりました。

一定規模の会社や組織ではアイデアを出すスタッフ、それを具現化するスタッフ、テストするスタッフと役割分担して一つの物を開発することは可能ですが、私のような超零細個人企業では基本的な動作実験までを自らが行わなければ第三者は納得してくれません。時代の流れとはいえ、これからはデジタル化という壁のために開発途中でストップせざるを得なくなることも多いかもしれません。もっとも、これはもっと勉強しろという暗示としてとらえなければいけません。

これらの観点からしますと、アナログ機器はある意味ではより広く人に優しい機器と言えるかもしれません。例えば、CDからレコードに、またデジタル時計から針時計への回帰現象にも見られるように人間にはアナログ的な性質は不可欠なのかもしれません。

生産効率、生産コストなどの面から多くの電気製品はモジュール化された生産パターンになっているようです。自動車さえもこのモジュール化の方向で進んでいますが、商品の組立完成には大きな貢献があるとしても、顧客側に渡り、使用されて故障が生じた時には悪いところだけを取り除く、修理するという対症療法的な対応が困難になるデメリットが生ずるのではないかと危惧しています。

すなわち、修理する必要のないところまでが廃棄処分対象になり、資源全体として考えた時には産業廃棄物の量的増大につながらないかが心配なのです。杞憂に終わればいいのですが。

写真データ、写真資料は以下のサイトを参照下さい。

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