すぐ怒る人、人の話を聞かない人

著者: 奥山 景子

すぐ怒る人、人の話を聞こうとしない人。

すっと頭に思い浮かぶ人も多いかと思います。
いますよね。こういう人たち。
今、自分の近しい人にもそんな人がいるので書いてみたいと思います。

私は人を観察することが好きです。
ある人の行動や言動を見たり聞いたりした時に、
「この人は、今、何を考えてこうしているのだろうか?」
と考えます。
その人の立場やおかれている状況、つまり背景を考えつつ。
いろいろ思い当たることはあります。
自分も、もちろん完璧な人間ではないので、ダメなところはたくさんあります。

でも最近思うことは、
「この人、この年齢まで何を経験してきたのだろう?」
と要は幼稚な人ってけっこう多いんですよね。
その人たちをざっくり言うと、すぐ怒る人、人の話を聞かない人です。
自分の思い通りにならないと気が済まない人たちです。

大人になるとそんな自分の思う通りになんてなりません。
物事も他人も。
自分の思う通りになったら、どれだけ楽なことか。
そうならないから葛藤したり、悩んだりするんだと思います。

自分が一喝すればどうにかなると思っている人もいます。
人の話をいっさい聞かず、ただ自分の思いを押しつける人もいます。

では、こういう人たちの根底にあるものは何か?
私は「恐怖」や「不安」だと思っています。
自分の中に攻め込まれることが怖くて怖くて仕方がない。
だから予防線を張っているんです。
それ以上、踏み込まれないために。
踏み込まれてしまったら、アイデンティティが壊れてしまうような。
けっこう「ビビり」な人だと思うんですよね。

自分に自信があれば、人の話だって聞けます。
けっして話を聞くことが負けではありません。勝ったわけでもありません。
あくまで同等の立場。
お互いの考えを伝えて、そこからどこを受け入れたり、広げたりしていくか。
それが建設的な会話です。
「ビビり」な人は、それが苦手。

もういい年齢にもなれば、誰も叱ったりなんかしませんよ。
「あぁ、この人はこういう人ね。」
で、終わってしまいます。
押しつけられた相手は、さも話を聞いているふりをしますが、実際のところは聞いていないと思います。
そうやって見捨てられていくんですよね。悲しいことに。

私が今、観察している人は「裸の王様」だと思っています。
本人からしてみれば、「自分はイケてる!」と絶対、思っています。
ところが周囲からすると完全に見捨てています。
哀れですが仕方がないと思います。

本人が変わろうとしない限り、無理です。
ある程度の年齢にもなれば、プライドもあります。
ぐらついた時には、自分がガラガラ崩壊していくような気持ちになるかもしれません。

と、言っている自分も反面教師として気をつけなければいけないのですが。
「人の振り見て我が振り直せ」
ですね。

けっして周囲の人から必要以上に好かれる必要はありませんが、相手の人が不快になるようなことは避けたいです。

気持ちのよいコミュニケーションって大事ですよね。

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