私の部屋全てがあの日のまま story25
前話:
銀の世界 story24
5月23日
今週が始まってしまった
あと4日でmに最後に会った朝が来る
あと5日間でmの命が消えた日が来る
どうしよう
1か月が経つ
そんなに?
そんなに私はmに会っていないの?
この先こんな生活が永遠と続くことが恐怖でしかない
私の部屋にはmが「行ってきます」と出ていったまま
mが大事にしていたスニーカー
Tシャツ
お気に入りのコップ
歯ブラシ
全てがあの日のまま
思い出がたくさんつまった幸せな生活の部屋、があの日のまま
毎日、朝起きてトイレに行くときmの置いてある大事なスニーカーの前を通る
その大事なスニーカーに触れながら「おはよう」と言っている
まだお気に入りのコップは使えていない
シャワールームに置いてあるmの歯ブラシも私の歯ブラシの隣に並んだままだ
全てが愛おしい
mの全てが愛おしい
どうやって過ごしていこう
あと4日を・・
あと5日を・・・
ご両親はどうされているんだろう・・
1人息子を失ったご両親は・・・どうされて
何度も、何度もご両親のところへ行ってしまおうかと思った
でも・・・出来ない
勇気がない
だって私の存在はご両親には・・・なかった存在だから
尋ねる勇気が出ない・・
でも・・・行きたい
mと繋がっている人に会いたい
尋ねるべき?
やめるべき?
あなたの親御さんの人生を雑誌にしませんか?
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