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(小説)月が眠る夜〜ツイートリレーで繋ぐSTORY最終章〜

Image by Olia Gozha

   私が異変に気づいたのは、快楽のままに身体を重ねた彼氏と呼べるかわからない代者からの発言だった。



 『由莉、俺、菫先輩と付き合ってる』


 どういうことなのか、頭が真っ白になる。

 私は付き合っていなかった。


 所謂、身体だけの関係で、恋人ではなかった。しかも本命は【菫先輩】だという。


 衝撃的すぎて、涙も流れない。なんとか思考を働かせて口から出た言葉が

『わかった、もう私の視界に入らないで。怒ってないから、その代わりもう私の視界に入らないで』だった。


  言葉と裏腹に悲しくて悲しくて、怒りに変わり、もう、見たくなかった。


 私だけが、好きだった。


 『ごめん、好きだったんだ、由莉のことも。だけど、由莉俺といても心ここにあらずで・・・』


 確かに

小説以外のことに興味が無い、というのと何時間も何時間もという、身体を求められて自分の価値を認められたような錯覚があった。


  どことなく、私もぶっ壊れてる。


『貴方の目でみて、貴方の心で感じたことが貴方の言葉の厚みになるわ』


 その言葉を胸に生きてきた。けど

 彼氏を略奪されている。



 菫先輩、何考えてるの。


だって、私は・・・


菫先輩に彼氏の相談をしていたんだ。

ずっと。

 1番信用して

『私になんでもいってね、頼ってね』そう言って私は

  疑うことなく。

 嫉まれていた。  

菫、は、私が文章で成功していることに嫉妬していたんだ。菫が、小説の下読みしていることも、高校時代文芸部で一緒にいたころから


 菫は、学年トップクラスの成績が当たり前のプライドの高さ。

  自分より文章で目立つ私を

快く思っていなかった、ということを

考えないわけじゃなかった。それでも、どこかで、信じたくなかった。


 ・・・私のものを欲しがるな、とは思っていたけど。私の存在に嫉妬してコンプレックスを感じているのなら、私の彼氏を好きで略奪したかもわからない。

   気が済んだら、捨てるかもしれない、彼を。

  かといって、私ももう、彼を好きでいれない。その程度の想い、だった。


次話へつづく




 



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Image by Jukka Aalho

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