mのTシャツ story27

前話: 死と言う現実のカウントダウン story26
次話: 久しぶりに泣いた私・・story28
著者: Rie Akiyama

525

あと・・3

1か月という月日が経つまであと3

mが来ていたTシャツがまだたくさんクローゼットに入っている

最近は毎日それを着ている

部屋にいる時は毎日

まだほのかにmの匂いが残っているTシャツ

 

人間って本当に儚い・・

昨日まで笑いあっていたのに今日は存在がない

息をしない

笑わない

手を握らない

身体自体がこの世界から消えていく

もっとたくさん話をしたかった

もっとたくさん笑いあいたかった

もっとたくさん手を握りたかった

もっとたくさん理解をしてあげたかった

もっとたくさん許してあげたかった

もっとたくさん優しくいてあげたかった

もっと・・もっと・・・

伝えたいこと、してあげたい事ばかり

私はmを苦しめてばかりいた

たくさん愛しすぎたがゆえに求めてばかりいた

自分の気持ちを満たしたくて求めることばかりしていた

今なら・・・

今ならきっとうまくやれる

今ならきっと優しくできる

でもきっとまた慣れてくれば欲ばかりの自分がでてきてしまうんだろう

でもそれがきっと愛なんだと思う

愛するがゆえの感情なんだと思う

こんな事を思っていても何一つ叶うものはもうない・・・

なに一つとしてできる事はない

優しくしたり、うまくやろうとしたり

愛したり・・・

もう何もできないんだ・・私はmに・・・何も

著者のRie Akiyamaさんに人生相談を申込む

続きのストーリーはこちら!

久しぶりに泣いた私・・story28