月が眠る夜〜3〜
前話:
月が眠る夜 最終章〜2〜
菫・・・
『死んでよ』
菫の手に、ロープが握られている。
包丁じゃないことに感謝しないといけない。
『菫、私を・・・殺すの・・・』
ドサッと
菫が、倒れた・・・
海斗(カイト)・・・
菫と付き合ってる海斗が、元彼が、菫を後ろからマガジンの雑誌でなぐり、気絶させた。
『な、なにしてるの・・・海斗・・・』
「え?あ、いや、由莉大丈夫?」
『大丈夫、だけど、菫が大丈夫じゃないでしょ』
「助けにきた、由莉」
『え?』
「あ、だからさ、菫と付き合ってるっていうのが嘘。だいぶ前から盗聴器に俺が気づいてて、ストーカーがいるから男だと思って調べてたんだけど」
『・・・は??』
ごめん、頭がついていかない。
海斗は、菫の異常に気づいてて、それで乗っかって菫を捕まえようとしたってこと?なんで?
「浮気してんのかなって心ここにあらずだから。違うんだな、お前は。本当に小説のことだけで、男は俺だけだったんだな」
あ、ああ・・・そこ?
そうだね、私は男は彼氏だけだね。
夢中になる【小説】があるからなかなか彼氏も出来なくて
「・・・」
後ろから抱きしめられて、海斗の声が耳元から聴こえる。
「あー、ごめん、試して。めちゃくちゃ不安で、他に男いるのかとか、俺のこと身体だけなのかなとか」
『身体だけ?!それふつー女が思うことでしょ』
「あ、そっか、ごめん」
『ハッキリ好きだと言われず付き合ってるからね。私は好きだって言ってるけど』
顔が見えない、けど。そして私の顔も見えないけど。
いま、私は耳元まで顔が紅い。
「好きだ・・・菫と付き合ってる話をして視界から消えてっていわれたとき、気持ちを試したこと後悔した・・・」
『ばか』
「ばかだよ。お前、可愛いからな、言動とか行動とか。美人だしな」
『ありがと・・・』
照れながら
何言ってるんだ、私たちは。
さて、菫は、とりあえず警察に突き出すか。パソコンの証拠を抑えて、これを出すのもちょっと・・・とりあえず提出するものを選びたい感じ。
だめか、全部提出だろうけど。
『菫、ごめんね。無神経だった。私が。気をつけ、る。そして、あなた』
【犯罪者になってるよ?】
End
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