2つの光・・story31

前話: 愛してる・・story30
次話: もういらない残酷な日 story32

5月29

 

昨日は思いのほか冷静だった

もう私の身体の細胞たちはmが帰ってこないことを認識し始めているだろうか

確かに部屋にいても前ほどつらくない

息が出来ない、呼吸が苦しい・・みたいな症状はなくなった

でも、一緒に行った海、山、いつもの星空、きれいな夕陽はまだ無理だ

昨日、1日曇りだったけど夕方空が一面真っ赤になった

夕陽が一気に私の周りを照らしていた

そういうのが・・

そういうのがとにかくつらい

自然に触れあってきた私達

雨が降った後にでる虹を追いかけたり、夕陽がきれいにみえる海に行ったり

自然をみているのが前より苦しくなった

 

この時期だ・・

初めて2人で言葉を失った神秘的な体験をしたのはこの時期だ

車で2時間ほどかけて行った山

到着し車を停めて2人で歩いた

mが手を差し伸べてくれて手を繋いで歩いた

真っ暗の中に川の音だけが聞こえている

他には何もないから川の音が大きく聞こえた

mが言ってた

「雨が降った後がチャンスなんだ」

かなり奥の方まで歩いて・・・

川のほとりに木が生えていて、とても大きな木

その木をmが指さして

「あそこら辺をじっと見ていてごらん・・」

2人でじっと息をひそめながら見つめて

その瞬間・・・・

2人同時に「あっ・・・・」

2人同じタイミングでかすかな声をだし2人同時に感動のあまり涙が出た

暗闇の中に2つの光 “

そうホタルだ・・・

どのぐらいの時間だっただろう・・私たちは話す事もなくホタルを見ていた

消えていくまでずっと・・

本当に、本当に感動した

自然の素晴らしさに感動した瞬間だった

その帰りの車の中でmは

「来年も、再来年も一緒にまた見にこようね」って・・

そしてついこの前も

「そろそろホタルの時期だね、また見に行こう」って

こういうことが私の思い出になっている訳で

だからくるしい

自然がくるしい

素敵な思い出過ぎて自然がくるしい

だから日々の生活で空がきれいとか・・・そういうのが今は見たくない

少しずつ前進できているけどまだまだ苦しいものがありすぎる

続きのストーリーはこちら!

もういらない残酷な日 story32

著者のRie Akiyamaさんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。