消えない過去・・story53
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幻想的な雲 story54
6月20日
過去は消せないと人は言う
過去は変えられないと人は言う
タイムマシーンでもない限り私たちの生きているこの世では過去は全て現実
私はその現実の過去をこんなに羨んだことはない
ただ・・無ければ良かったのにと思う
mとの過ごした時間 出会ってから死の恐怖を感じるまでの時間をすっぽりと無かったことにしたい
PCで文章を作った時に間違えたところを切り取るようにmとの時間を切り取りたい
出会わなければよかった・・・
知らなければ愛することをしなかったのに・・・
mも私に出会わなければ生きていたかもしれない・・
究極のストレスを味わい心臓に負担をかけ心臓が停止することもなかったかもしれない・・
だから、出会わなければmは生きていられたのかもしれない
それと同時に出会わなければ・・・
mの私を見つめるあの目も
私の名前を呼ぶあの声も
私と繋がるあの手も
私を包むあの腕も
mの愛おしい全てを感じられないのはとても悲しいとも思う
これも知ってしまったから、出会ってしまったから感じている事・・
やっぱり、やっぱり出会わなければよかったんだ
そんな愛おしさを感じなければ悲しむこともない
私とmは出会ってはいけない2人だった
mは結婚していたわけだし・・・
その事実もmの死と結婚と同時に知ると言う残酷な事も起きなかった
出会った事で・・私たちは出会ってしまった事で大規模の消したい過去を作ってしまった
その残酷を知りこの世に残された私は消せない、消したい大規模の過去を抱えて生きていかなければいけない
でも・・私たちは出会ってしまい恋に落ち愛し合ってしまった
これもれっきとした消せない過去だ
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