私を助けたもの 大学一年生
前話:
私を助けたもの 予備校生活
大学には合格した
大学合格で私の道は一度到達点を見た。
本当は大学に入ってからが本番なのだが、正直、私には一端の結末だったと思う。
そして、次のより深い闇が待っていた。
大学生になって、比較的落ち着いた生活になり、ほっと息をついたとき、私はたぶんこう思ったと思う。
浪人生なんてもうこりごりだ。もう2度とあんなおもいはしたくない。理不尽で残酷で、先がどうなるかなんて最後までわからなかった。
もっと安定して安心したかった。お金や地位も必要だと思った。
でも、それだけじゃ何か全く足らないような気がした。運命の一瞬の掛け違えで、そんなものすぐに吹き飛んでしまう気がした。何より自分の運命という、この全くわからない存在に振り回されないことが、私の理想だったと思う。
私は大学生の初めの頃、自暴自棄になったり、無気力になったり、周囲が全く信用できなくなったりした。大学の授業にも、サークル活動にも、何にも身は入らなかった。今思えば、それは私は何とか確かなものを求めていたけれど、どうしたらいいかわからなくて、もがいていたからのように思う。
この安定した日々さえ、ほんの一瞬で崩れ去ってしまうんだ。どうしよう、どうしたらいい。
戦うべきは運命だった。
運命を超えるには
そのために、私は必死に考えた。がんばってもダメなら、どうやって希望を持ち続ければいい、またその希望とは何なのか?
10代の頃は、社会に受け入れられればそれで何とかなるのではないかと思っていたが、社会は思ったより気ままで、いい顔をしたりひどい顔をしたり、とても信用ならなかった。
だから、次に考えたのはこんなイメージだった。
自分のやりたいこと、好きなこと、才能があることを見つけ、それを習得し向上すれば、運命ではなく自分の力で未来を決められる可能性が高まる。もし、運命の力に負けても、好きなおもいさえ捨てなければ何度でも挑戦し、希望を捨てずにいられる。
今思えば、当時は自己実現やキャリアアップなど、個人の成長を求める言葉が流行し、学生ベンチャーのような人も周りにはいた。その流れに乗っかったんだと思う。
希望を持ち続けるために、私自身を高める、それが私の大学1年の頃の目標だった。
それで、散々いろんなものに手を出して、人にひどいこともやった末に、見つけたものがあった。
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