~偶然は神様がくれたボール 運命は女神とのキャッチボール~全国47都道府県ツアーから得たこと 第十四話
第十四話 くまもん・くまもん・またくまもん!!
佐賀県佐賀市⇒佐賀県鳥栖市⇒熊本県熊本市⇒宮崎県
前回までの補正移動距離 3393.1km
区間移動距離 275.1km
概算総移動距離 3668.2km
≪佐賀県佐賀市 佐賀駅再び≫
7月28日 PM9:00
予想通り…人がいない。
再び来たが人がいない。
ふー
困った…困った…困った
鳥栖は、人が居るんじゃないかと思い立った。
新幹線じゃなく在来線の…
時間もあれなので、取り急ぎ向かった。
旅を、終わって考えると凄くリスキーな気がしている。
佐賀市 人口 23万人
鳥栖市 人口 7万1000人
全国47都道府県で撮影したが、多分一番苦しい県ではないかと思う。
≪佐賀県鳥栖市 鳥栖駅≫
7月28日 PM 9:30
新幹線ではない、鳥栖駅
あっ…歩いてくる女の子がいる。
取りあえず聴いてみよう。
『すいません。今、旅してますか?』
ちょっとだけ、長崎で掴んだものがある。
旅というキーワード。
これを、突破口にしていこうと
「旅は、してませんけど」
すかさず聴いてみた。
『どちらまでいかれるんですか?』
「福岡です」
ガッツポーズが出た。
『それ…旅です。お願いがあるんですけど』
メチャクチャな論理を、入れながら撮影のお願いをしてみた。
「イイですよ」
厳しいと思っていた佐賀県、無事撮影できた瞬間だった。
『ありがとうございました』
と元気よくお礼を言い、車を熊本県に走らせた。
よくよく考えたら、本当に人がいない。
お祭りだと言うのに人が少なかった。
九州自動車道を経由して、ご飯を食べ、熊本に着いたのは、もう12時を回っていた。
≪熊本県熊本市 下通商店街≫
7月29日 AM0:00
人も少なくなった下通商店街を徘徊する。
どこみても・・・
くまもん。
くまもんしか目につかないので、早々にホテル探しの旅に。
どうやら、あるホテルにはくまもん部屋があるらしいが、流石に遠慮したい。
この日は、お世話になっているポッカヨシダさんのパチンコ番組≪パチンコ研究所≫が
、熊本で絶賛放送している日だった。
画像は、RKKパチンコ研究所公式ホームページより引用
(RKKパチンコ研究所は、RKK熊本放送毎週日曜0:50より1:20で絶賛放送中)
しかしながら、思いっきり徘徊していた。
この話が、ドラマ化できたら、RKKパチンコ研究所を見るシーンを追加しよう。
一部フィクション化しなきゃねっ。
≪熊本県熊本市 熊本市国際交流会館小会議室洋≫
7月29日 PM1:00
朝から降り続く土砂降りの雨。
じっくり、今後のツアースケジュールについて考えていた。
そして、一つの決断を下した。
寄付受付の時間は、残り半日
金額として、150,000円足りない状況
正直、不採択になるだろう。
となると、僕のツアーは大義名分がなくなる。
北海ドリー祝1周年興行が終わったら、この旅を終了することも考えた。
考えて考えた結果、学者生命を全うしようと思った。
結果が出ないならば、講義だけでなく、研究活動にも幕を引くつもりだった。
だからこそ、九州ステージをしっかりやり尽くして、
最後のフィールドワークとして、覚悟を決めた。
せっかく、大学に所属していないのだから、やれる限りのことを。
そして、熊本市の会場もゼロ人だった。
雨が降りしきる熊本の街で、落ち込む暇はないと走って車に乗り込んだ。
≪熊本県熊本市 熊本駅≫
7月29日 PM3:30
熊本では、既に撮影していた。
でも、なんかしっくりこない。
熊本らしさがない。
改めて、新幹線が開業した熊本駅に行ってみた。
着いて、すぐさま目についたくまもんのカバン。
『くまもーーーーーーん』
思わず、声を出した。
くまもんのカバンを持った女の子に、すかさず声を掛けた。
『旅行ですか?くまもんと』
本当にヒドい、ファーストコンタクトである。
しかしながら、その女の子は、笑顔で返してくれた。
「オープンキャンパスで、秋田に行って帰ってきたとこなんです」
これから先の旅で、また運命が開かれる≪秋田≫
その予兆でもあった。
『えっ?何系の学校』
キャリア研究をしていれば、予想が付きやすいあの大学かしらと思っていたが、ちがっ
ていた。
むしろ、予想を超えた答えに驚き、そして共感した。
夢を叶える為に、秋田で学ぶ。
『頑張ってね。絶対応援してるから。口に出せば叶うんだよ』
たわいもない冗談と取られてもいい。
やりたかった夢を、現実に進めている俺にとって、そして最後の研究と決めた俺にとって、彼女の夢に向かう姿勢に対して、贈る唯一のコトバだった。
笑顔でお別れし、再び、車を走らせた。
≪宮崎県 某所≫
7月29日 PM6:30
宮崎のある方が、俺の為に、わざわざお子さんを受講させて自宅でドリーをやってほ
しいらしい。
じっくりお話を聴いて、受験は手段であって、目的ではないよと伝えた。
長くグダグダ話す必要はない。
むしろ、聴く方が大事だから。
7月29日 PM8:13
熊本駅で撮影した女の子から来たLine
「私がもし受かったら、その時はまた写真を撮ってもらえますか?」
『もちろん』
大声でガッツポーズし、教えている子を驚かせた。
『口に出せば叶うんだよ』
授業を終え、車で再び涙した。
その涙の意味は、少しでも何か意味があった事を証明できたからだった。
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