39歳独身経営者、中学生に負けたくなくて英語を勉強した結果、海外留学エージェントに昇格した話。

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3つ目の先生は、○○をほじくる


三つ目の授業です。

今度の先生も若いです。
名前は忘れました。
彼女は見た目も学習能力も見るからに普通レベルなので、比較的楽な気持ちで授業を受ける事ができました。
ただ、ただ、一つだけ、どうしても納得できない事がありました。

それは・・・
彼女が・・・
授業中にハナクソをほじくることです!onz
これはドン引きましたね。
セブの人はおおらかだと聞いていましたが、これほどまでとは・・・

グループレッスン


そして私の留学した学校では、6人1組でのグループレッスンが1コマだけありました。
私以外は全員韓国人の男の子でした。

最初は期待していなかったのですが、意外にも韓国人の若者は良い奴らでした。
日本でイメージしている韓国人とはだいぶ違いましたね・・・
彼らは年長者を敬うというか、たてるところがあり、「日本の若者より良いのでは?」と思うくらいイイ奴らでした。

グループ授業の内容は、お互いの見た目を英語で表現してみたりなどと、たわいもないものでしたが、面白かったです。

授業の総括


この他、何人かの先生に教わりましたが、結論として、「先生の質にはバラツキがある」ということがわかりました。

私が留学した学校は、とにかく現地の若者を安い値段で雇い、働かす、質は問わない韓国人資本の学校でした。
もし、日本人目線で、良い先生をしっかり雇って、しっかりした施設の学校をつくったら面白そうだな・・・この時は漠然とそう感じました。

問題が起きた


留学3日目の夜、学校内で知り合った50歳前後の元気な関西人のおばちゃんが、食堂でグッタリと元気を無くしていました。
話を聞いてみると、どうやら部屋がカビ臭くて眠れないらしいのです。
窓が無いから当然かもしれません。
同じ部屋に留学しに来ている韓国人の女の子でさえも、泣いて訴えているという事でした。

さっそく他の60前後のおばちゃんと私と3人で、部屋を変えてくれと抗議に行きましたが、残念ながら責任者不在ということで取り合ってもらえません。
相手は韓国人スタッフでした。
学校によるでしょうが、韓国人が経営する学校では、日本人のクレームをなかなか取り合ってもらえないようです。

そこで、学校に住み込んでいる日本人スタッフらしき女の子に話をしてみました。

・・・という訳で、部屋を変えてもらえるように頼んでもらえませんか?彼女は本当に困っているんです。
学校に住む日本人女性スタッフ
えーっとぉ、私はエージェントなので、学校のスタッフじゃ無いんですねぇ。だから、私には決定権がないんですぅ。スミマセン・・・
なんと彼女はエージェントから派遣されて来ただけで、実際は学校のスタッフではないので何も出来ないということです。
では、一体何の為にいるのでしょうか?
エージェントというものは、現地では全く役に立たないということがわかりました。

これは後からわかった事ですが、日本人スタッフがいない学校は、日本人に対してサービスする気がないという事のようでした。
韓国人資本の学校に留学する場合、学校自体が日本人スタッフを雇っているのか、それともエージェントから無料で派遣されて来ているボランティアのスタッフが在中しているだけなのか、しっかりと見極めないといけない。
そんな事を、この時に学びました。


※日本人スタッフを雇っている韓国人経営の学校は、実際に色々な面でもしっかりとしていて、経営者の方も良い人が多いです。日本人スタッフがいない学校はとにかくコストパフォーマンスの事しか考えていない感じです。韓国人経営の学校が全て悪いという訳ではありません。

現地で学校をつくった日本人に会う


実は今回の留学で、私には一つのミッションがありました。
それは、現地で語学学校を経営している私の友人(日本人)と会う事です。

※その人は”佐藤さん”と言います。今では少し有名になっているかもしれません。

水曜日の夜、私は授業が終わってから彼と会う約束をしていましたが、せっかくなので、昨日から部屋の事で揉めているおばちゃん2人を誘いました。
そして、もう一人、留学当初から一緒にいるWさんを誘い、4人で私の友人がやっている日本人経営の学校へ行く事にしました。

初めての外国の夜は怖かったです・・・
もし一人だったら、本当に怖かったかもしれません。
みんなで行って良かったと思いました。


そして着いてみてビックリ。
凄くキレイな施設!
一緒に同行したおばちゃんたちは歓声を上げていました。

それもそのはず、その学校はホテル内にあったのです。
その学校はFEAという学校とホテルが一体型の学校でしたが、何処のエージェントにも紹介されていませんでした。

早速私は佐藤さんと会い、学校を紹介してもらいました。
そして、その時に感じました。

私の疑問
どうして大手の旅行代理店では、こういった良い学校を紹介しないで、韓国人が経営する質の低い学校を紹介するのだろう?
この疑問を持った事が、私が留学エージェントをする事になる大きなきっかけになりました。
うすうす感じていましたが、恐らく旅行代理店や留学エージェントという仕事は、紹介料が高い学校を紹介するものなのでしょうね。
でも、私はそれはおかしいと思ったのです。
現場の事を知らない女の子が、お客さんに学校を紹介しても、良い学校を紹介出来る訳が無いですからね。

私の心の声
日本人が安心して勉強できるしっかりした学校を紹介しよう!
私は決意しました。

金曜日になって・・・


留学に来てから5日経ちました。
この時に私に大きな変化が表れました。

朝から晩までずーっと英語で授業を受け、英語で日常会話もしているので、なんと無意識に英語が口から出てくるようになって来たのです。

私の日本を発ったときの学習レベルは、中学生レベルでした。
現在完了や関係代名詞をなんとかマスターしたレベルです。

しかし、その程度でも、英語がスラスラと口から出て来たのです!

これには自分が一番驚きました。
もちろん簡単な文章しかつくれませんが、それでも簡単な英語で会話が出来るようになったのは感動的でした。
最初はあくびを繰り返していたマリーとも話が弾むようになりました。
授業そっちのけでセブ島での仕事の事についてディスカッションしました。
そんな事もあり、ますますこのセブ島留学が良いと思うようになりました。

帰国前日の土曜日に、初のリゾートへ!


授業の日程を全て終えた私は、土曜日に韓国人のグループと一緒にスキューバダイビングに行きました。

誘ってくれたのは、韓国人グループと仲が良いWさん。商社勤務が決まっているKちゃんという女の子も一緒でした。
そのスキューバは・・・楽しかったですね・・・
酔いましたけど(笑)

船で沖に出て、綺麗な海に移動して潜りました。
お昼は近くの島で現地料理のようなものを食べたりして・・・
物売りの子供たちは邪魔でしたが、それでも多くの子供の目が透き通っていて、なんだか心が洗われるようでした。

スキューバダイビングが終り、夕焼けの中セブの港へ戻る途中、フィリピン人と韓国人のスキューバダイビングのスタッフとたどたどしい英語で、色々話をしました。
フィリピン人の事について色々教えてもらいました。
韓国人にも良い奴と悪い奴がいることを教えてもらいました。
英語という言葉を覚える事で、3つの違った国の人たちが一緒に会話ができる・・・これは本当に素晴らしい事だとその時に実感しました。
自分は、なんで英語を勉強をしてこなかったんだろう・・・
勿体ない事をしてきました。

そして、わずか一週間の留学が終わるが・・・


日曜日、日本から直行便で飛んで来たWさんが最初に帰る事になっていました。
私は朝5時に起きて、Wさんを見届けました。

そして、予定ではWさんを空港に送った学校の送迎車が7時に戻ってきて、マニラ経由の私を空港に送ってくれるはずでしたが・・・なんと車が帰ってきません。
ギリギリまで待ちましたが、ダメです。
来ません。
仕方なく、学校からタクシーに飛び乗りました。
もしかしたら、私は飛行機に乗り遅れて帰国できない可能性が出てきました。

タクシー運転手に英語で急いでいる事を一生懸命説明し、飛ばしてもらったのですが、残念ながら時間ギリギリでアウトの感じ。
空港に着いたらタクシーを飛び降り、空港カウンターへ直行しました。
そうしたら・・・

なんと飛行機の出発が1時間遅れ!!!
ホッと胸を撫で下ろしました。

そしてカウンターにいる女性に言いました。
”Could you bring my bag from Cebu to Narita ?"

やっぱりセブ島留学は素晴らしい!!


エピローグ

日本に帰ってから、私はさっそく留学紹介を事業にすべく準備に取りかかりました。
しかし、留学エージェントの仕事をする為にはあまりにも自分の語学力に不安を感じ、更にエージェント開業に慎重になるスタッフの協力も得られず、新規事業の開業には本当に苦労しました。

そして、創業補助金の提案もいただき、それが通ってしまい、逆に仕事が進めづらくなり、イラつく日々が続きました。
そんな事をやっている間に、フィリピン留学業界には次々と新しい日本資本の学校が出来、新しいエージェントが登場し、さながら小さい業界内でパイの奪い合いをしているような雰囲気となりました。

そこで、私は初心に戻り、「日本人が安心して留学できる環境の学校だけ紹介する」というポリシーを持って仕事をする事に決めました。
東大や京大に行っているような天才君は無視して、本当にサポートを必要としている人に、喜ばれるエージェントをやろう。
その為に、2ヶ月に一度はフィリピンへ渡り、出来るだけ多くの学校へ行って、授業を受けさせてもらい、寮へ泊めてもらい、多くの事を体験するように心がけています。
良い仕事をしていれば、留学するお客さんとも交流が広がり、きっと新しいチャンスも巡ってくるでしょう。

それが私のセブ島留学エージェントをはじめた理由です。



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