難病と向き合う!!
「なぜだろう、こんなにしびれが酷いのに・・・」
その病院の先生は他のクリニックで調べてもらうように紹介状を書いてくれました。
そして、次の日に指定のクリニックで心電図をとった後、身体のあちこちに電気のコードみたいなものを取り付けられての検査です。
説明を聞くと、脳から身体に伝わる速度を計測できるというものでした。
おおよそ2時間位の検査は全て終了しました。
しばらく待っていると、ようやく結果を告げられた。
診断の結果、何も異常が見つからないということでした。
「また?なんで2度も同じこと告げられるんだろう」
念の為に、高度な医療機器が揃った総合病院で再検査をするように言われ、再び検査することになったのです。
再度精密検査を受ける・・・
再度、精密検査を受けるためにやってきた某病院。
薄暗い院内はどんよりとした空間で覆われて、妙な緊張感に襲われてしまう。
細かい検査をたくさんして、やはり以上が見つからない様子。
そして、1人の医師が深妙な顔で数枚の書類を見せ、黙々と説明を始めた。
それは、腰椎搾取(ルンバール)を提案することだったのです。
長い針を背中から挿して髄液を取り出して調べたいとのこと・・・
想像しただけでも恐ろしい。
そうはいっても、しびれの原因が分かるのなら受ける価値はあると思う。
自分で決めるしかない!その医師に腰椎搾取をお願いした。
同意書の書類にサインをした後に、ベッドの上で横向きに寝かせられる。
背中を丸めるように指示され、絶対に動かないことを厳重注意された。
最初に麻酔をされるのだけど、体質的に麻酔が効きにくい。
3本麻酔をしたところで、いよいよ脊髄に針を挿入されるのだが・・・
「痛いっ!!!!!」
強烈な痛みで体が動いてしまいそう・・・
しかも、しばらく針を刺されたままで、髄液が規定量まで採取できるのに時間が掛かる。
何も会話もできないくらい疲れ果てていた。
ようやく、髄液を採取し終えると、1時間頭を動かさずに安静にするように言われ、ベッドの上で休んでから一時帰宅することになった。
告げられた事実!!
数日後、検査結果報告を聞くために病院へ行きました。
もう、腰椎搾取は受けたくない・・・
受付で外来手続きを済ませて、神経内科の病棟に案内される。
ここも、薄暗くて閑散としてるような雰囲気が漂う。
建て増しを繰り返したようで、全体が不格好になっていることも有るのでしょう。
診察室前の椅子に腰掛けている人は皆が頭を垂れている。
この様子も異様で、病気の重さを物語っているようでした。
そして、名前を呼ばれたので、診察室に入った。
デスクの前に座っていた医師は、腰椎搾取をした人でした。
顔を見ただけで腰が痛くなてきそう・・・
その医師は、検査結果が書かれているであろう書類に目を通しながら質問してきた。
しびれが始まった時期、その前後で激しい下痢がなかったか、四肢でしびれが強いのはどこか・・・
いくつかの項目をメモして、沈黙が続いたが、医師がこちらを向いて告げたこと・・・
それは「ギランバレー症候群」という神経系の難病だというのです。
医師が言ってる病気のことが分からないので驚きようもない。
絶望を招く病気
時期は年末で、仕事も何とか間に合わせてる状況。
そして、行事の参加も重なっているので、医師と相談して翌年に入院するようになったのです。
最後の行事参加、商工会青年部は、隣の県で行われた大きな大会に出席し、異例の数百人との大宴会も経験できました。
自警団の最終行事は、出初式で雪が舞う中の我慢大会のようなもので、前進がしびれているような感覚に襲われました。
けじめを付けたことで安心して治療に没頭できる。
ギランバレー症候群は難病でも治る病気と言われている。
数ヶ月かかってもしっかり治して仕事に復帰しなければ!
しばらく仕事はできなくなるので、関係社に連絡を入れて待ってもらうことにしたのです。
予定では1ヶ月位で様子を見るとのことでした。
治療法はIVIgと言われる免疫グロブリン大量療法です。
これが本当に時間が掛かるのですよ・・・
5日間もかかる上に、10時間ほどかけて生理食塩水と同時に点滴をする。
気が遠くなりそうな治療法なのです。
しかも、後で分かって驚いたのが、高額であること!
献血ベニロン-I5g(溶解液付) 瓶 53483円だそうです。
400mg×体重×5日間:体重50kgの人は20000mg(=20g)×5日で100g必要なので、100g÷5g×53483=100万円以上なんですよね。
実際は150万円くらいかかりました。
入院費と治療費の合計は220万円だったんです。
もちろん高額医療制度使わないと破綻してしまいます。
症状が悪化してる?
IVIgの治療をしてから数週間経つと、左腕のしびれは残ったまま左足もしびれ始めた。
「治療が効いていない?」
医師に足のしびれを訴え、相談してみた。
しばらくすると落ち着くと言われ、リハビリも始めた。
発病して依頼、徐々に身体の可動域に制限が出てきている。
「このままでは動けなくなってしまうかも・・・」
だんだんと焦りはイラツキへと変わってしまう。
人と会話することにさえ憂鬱になってきている。
そしてお見舞いに来てくれた人の助言で新たな展開が始まったのです!
つづく・・・
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