母を自宅で看取り天涯孤独になった瞬間の話。⑥

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それをぶつけるのは本当によくないと知りつつも、してしまう。
ごめんなさい。

日中、久しぶりに親友のヒロと電話でひたすらばか話をした。
やっぱりいいね。
笑いが一番元気になる。

明日、明後日、いつまでこのままなのかはわからない。
わからないけど、俺も母も精一杯生きたい。

2003年8月27日 last 14 day



いよいよ調子が悪くなってきた。
もうベット上から動けなくなってきている。
意識も幻覚と現実を行き来してる。
疲れるからもう家に他人は来て欲しくないようだ。
訪問看護も所長さん以外来ないで欲しいとのことで、所長に伝えたらきちんと考慮してくれた。
ありがたい。
祖母とはけんかばかりだ。
祖母の配慮のない様子に腹が立って、注意したことをきっかけに売り言葉に買い言葉で「そんならもう来なくていいよ!ずっと俺が世話するから!」と言ったら本当にそのまま帰ろうとしてた。
なさけない、あと何日も母はもたないだろうに、どうしてそんな行動を取るのだろう。
「あんたは自分の娘とどういう最期を迎えたいのさ」って言ったら、祖母は涙をこぼし 「このまま残って良いかい?」と泊まっていくことになった。
俺も祖母も母が意識がある時間に最後の別れを伝えた。


ベッドで横になっている母に「かあさん、愛してるよ。今までありがとう」と告げた。

母は「私もとってもとっても愛してるよ・・・」と小声で答えた。
そのやり取りにすべてがあった。
そんな気がした。
涙があふれた。
でも、母の眠りを邪魔しないよう声を殺して、涙した。
母はもう涙も枯れ果てていた。

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