母を自宅で看取り天涯孤独になった瞬間の話。⑩

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前編: 母を自宅で看取り天涯孤独になった瞬間の話。⑨
後編: 母を自宅で看取り天涯孤独になった瞬間の話。⑪ その後

2003年9月9日(火)~9月10日(水)1時30分

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徹夜で母の傍にいて、疲れきったままソファーでうとうとしていたら明け方夢を見た。
夢には元気な頃の母の姿と現在の無残な姿の母が出てきた。
そして、今でもはっきり覚えている。

「もう自由にしていいんだよ。あなたの人生も、夢も・・・私は苦痛から解放されます」と言っていた。
あれは夢だったのか?

一瞬だけ、母の意識がある場所に潜り込んだのではないかと思う。
わからないけど、なぜか忘れられない言葉だった。
日中は少し眠ったけど、そんなに寝てもいられない。
緊張で体が起きてしまう。
最後の最後まで目を逸らさず、看取ろう。
最期まで傍にいよう。
ただただ覚悟を持って。

母は常時目も口も半開きで苦しそうにうなり声を上げ続けている。
眼の乾燥が見た目的にもひどいため生理食塩水を目薬代わりに一滴さしたり、濡れガーゼで目を押さえたりした。
20時ごろ何気にガーゼ交換をしようとガーゼを取ったら、カッと見開いた母の目と目が合った。

みんなの読んで良かった!