第3話 絶対見てはいけないもの。【少し不思議な力を持った双子の姉妹が、600ドルとアメリカまでの片道切符だけを持って、"人生をかけた実験の旅"に出たおはなし】
人生を変えるのはいつも人との出会いだった。
しかも、え?漫画ですか?小説ですか?というくらい、分かりやすいオチつきの出会いがたまにやってくる。
その出会いが本当に人生の角度を思いっきり変えてしまうのだ。
この日の出会いも変わっていて、その日一日ずっと変な日だった。
もう路頭に迷っていた。
まずこの時の説明をすると、時間は2010年の夏頃で、東京で二回目の服の専門学校へ通っていた。
この時の私はもう路頭に迷いまくっていた。
高校を卒業して、服のデザイナーになるという夢を叶えるため、福岡の服飾の専門学校へ行ったあと、そこを卒業して、大阪で念願のデザイナーになった。
まだアシスタントだったけど、デザインの現場で働けるのはとても刺激的だった。
私はいつも、目標を立ててそれに向かって一直線に走るのが好きだった。
多分いつも足りない何かを追いかけていたんだと思う。
そしてたどり着ければとにかく幸せなんだと思っていた!
今回も小学校からずっと夢だった、服の仕事ができたんだ!これはとっても幸せなことだ....!のはずだった。
だけど、何か違った。
刺激的で楽しかったけど、どこかいつも充実感がなかった。
だけどなぜ充実感がないのか、そんなのさっぱり分からなかった。
バイト三昧の日々。
結局1年足らずで仕事をやめて、実家の大分に戻って1年間ガッツリバイトをした。
朝9時から夜7時まで電気屋さんへ
↓
そのまま夜8時に居酒屋へ行き、
↓
夜11時に15分ではや着替えをして裏の居酒屋へ行き朝5時まで働く。
電気屋さんでパソコンを買ったお兄ちゃんが、そのあと合コンで居酒屋を使い、二次会で裏の居酒屋に移動したとき、もうお互い爆笑だった。笑
20時間労働や27連勤なんてザラだった。
本当に必死だったんだと思う。
とにかく目標がなくなったんだ!次を探さないと!
何かを追いかけることが、私のアイデンティティのような、自分を証明する一部になっていたんだと思う。
それをなくすことがすごく怖かった。
それで1年間貯まったお金で、東京のもっと難しい服の学校に通い直すことにした。
で、それがまさに路頭に迷ってる今だった。
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