【筋肉は世界の共通言語】元高校球児が、10年かけ筋肉バカドットコムというサイトを作るまでの話。<3回目>
電気屋に着くも、パソコンが高すぎる・・・。
パソコンを使えるようになりたい。
いや、使えるようにならなければいけないはず。
そのような希望とある種の危機感が同時に芽生え、僕は電気屋へと向かい、店頭に並ぶパソコンの前に立ちました。
じゅ・・15万円以上・・・。
電気屋一押しのパソコンたちに付いている値段はどれも高価でした。
デザインもカッコイイし、性能もすぐれているのはきっと間違いない。
しかし・・・。
すぐさま店員さんが笑顔で僕のもとに声をかけにきます
「どのようなパソコンをお探しですか?スペックは?映像が綺麗なタイプですか?動画編集などはされたりしますか?」
は、はい・・・。(スペック?なにそれ)
僕は質問の意味が分からないまま、はい。と答えると、店員さんはオススメのパソコンを紹介してくれるのです。
「これはどうですか?これはこの部分が優れていまして、こんな事もできます。あ・・・ちょっとデザインの好みが違いますか?では、これはどうでしょうか?」
すみません・・また来ます。
店を出て僕は一呼吸しました。
予算が全然足りない、中古のノートパソコンを買うことにしよう
僕は後日、日払いでお金を作り、別の店で中古のノートパソコンを買うことにします。
値段は確か3万円弱でした。
性能はさほど良くありませんでしたが、これで無事にパソコンを手に入れることができたのです。
説明書も箱もなし、とにかく安いのをください。
1日でも早く手に入れること、それが何よりも最優先でした。
気分は上がりました。
これで、ついにパソコンを覚えられるぞ!と思い、家に帰りパソコンの電源を入たのです。
あれ?何も表示されない。インターネットにつながらない
OSはウィンドウズだったのですが、
地球儀のマークをダブルクリックするとyahoo!など色んなサイトが見れるという事だけは知っていました。
しかし地球儀を一生懸命ダブルクリックをしてブラウザを何度も開くも、エラーと表示された画面ばかりが何度も立ち上がります。
そんなはずはない、なぜ・・・何もできないんだとイライラし始めます・・・。
当然です、インターネットにつながったLANケーブルが刺さっていないのですから。
自分でパソコンを買い、一人で勉強する事、インターネットを使う事はハードルが高すぎた
当時は、今のようにデザリングもwifiもないですし、wiMaxやイーモバイルなどを契約してサクッとUSBを差してインターネットを始めることができませんでした。
ガラケーと呼ばれる携帯電話でPC用のサイトを見るのは高額でしたので、パソコン用のインターネット回線契約をしなければいけません。
しかし、携帯電話とは別に毎月の料金を払うことは難しかったですし、
そもそも契約する方法も良く分からず、立ち止まってしまいました。
パソコンを使える友人も周りにいなく、僕はインターネットにつながらないパソコンを手にし、壁にぶつかります。
メモ帳の発見。キーボードで文字を打てるようにしよう。
エクセルやワードなどのソフトは当然入っていませんでしたが、
僕はウィンドウズに最初から入っている無料のソフト、つまり標準搭載されている、メモ帳があることに気づきます。
ここに文字を打つ技術を覚え、パソコンを覚えていく第一歩にしようと考えました。
パソコンは買ったものの、予定していたインターネットで誰かと繋がる事はできません、
しかし今できることは、メモ帳を開いて、そこにキーボードで打った文字を入力すること。
まず出来ることにはそれがありました。
キーボードの打ち方も良く知らないので、人差し指で1個づつボタンを押して、
メモ帳に何が表示されるのかを確認していきます。
”あ”という文字を表示させるには、Aのボタンを1回押せばいいのですが、
ボタンには”A”と”ち”という文字が書いてあるわけでして、
”ち”が表示されると思って人差し指で押すも、”あ”が表示されてビックリしている状況です。
これはもう、チンパンジーの世界です。
当時は、キーボードを見てブラインドタッチをしている人を見かけると、物凄い超人にしか見えませんでした。いったいどんな練習をしたらあんなことができるようになるんだろうか・・・。
ただただ、他人のその姿に憧れていました。
いつまでたっても上達する気がしない。何ともいえない焦り・・・。
相変わらず両手の人差し指でキーボードに配置されたボタンを押します。
そしていろいろと文字が変化することを覚えた後は、何をやっていいのか分からなくなり、その後は、
何もしなくなりました。
パソコンを覚えたい・・・でも次は何を勉強したらいいのか分からない・・・。
本を買うも、専門用語ばかりでさっぱり分からない。
1ヶ月もかけて、ただ人差し指で文字を打つことだけを覚えた僕は、静かにノートパソコンを閉じました。
パソコンの学校に通う選択はありませんでした、なぜならスポーツの専門学校に1年通わせてもらいましたし、20歳を超えたら何も資金的な援助はしないという約束。
それは親との約束でした。
どうすれば・・・、今の状況のままではきっとパソコンは使えない。
目の前にあるはずなのに、遠く手の届かないパソコンの世界。
東京に行こう、引っ越し資金は住み込みの仕事で一気に貯める
パソコンの仕事が沢山ある東京、そしてパソコンを使っている人が沢山いる東京へ行くべきだと考え、引っ越しを考えます
しかし、引っ越し資金が必要です。
求人雑誌の最後の2ページを使って豪華に載っていた自動車の求人を見つけ、住み込みで2か月だけフルで働きたいと電話をかけました
電話につながった派遣会社から即日OKの連絡が来ます。
行く場所は、電話で神奈川県を希望しました。
僕は3日後、神奈川県の横浜市にある、自動車の工場へと向かうことになります
住み込みで働く為、生活に必要な服をバッグに詰め込み電車に飛び乗りました
つづく
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