大事な事はすべてパチスロから教わった(第6回)勝てば質素に負ければ豪遊
3万6千円を投入したその瞬間!!
きた!!
BIGだ!
思わず、ガッツポーズをしてしまった。
隣に座っている兄ちゃんも僕に同情してくれたのか、
『やっと当たって良かったね!』
と言ってくれた。
それから僕の台は爆発した!!
のなら良かったが、そうはならなかった…
しかし、徐々にではあるが確実に、持ちコイン数は増えていった。
大きくハマることもなく地道にコインが増え、ようやく1200枚ぐらいになった。
ちなみに”ハマる"というのは、ニュアンスでお分かりかもしれないが、
簡単にいうと、しばらく大当たりが来なくなり、
"リールを回しても回してもお金を入れなければならない状態"
になることを言う。
3万6千円を投入して当たるまでは、僕は"ハマっていた"ということだ。
この機種は、
奇数設定は荒波
偶数設定は穏やかな波
という特徴がある。
つまり、設定1、3、5は連チャンはしやすいが、その分ハマる。
一方、設定2、4、6は、連チャンはしにくいが、その分ハマりにくい。
今の時代の機種でもそういった傾向は残っているが。
最初はハマったが、そこからはあまり連チャンせず、
穏やかにコイン数が増えていく。
この時点で僕は、設定4か6だろう。と確信した。
そして打つのにも余裕が生まれ、不安は見事に解消された。
あれだけハマっていたのが、嘘のように確実にコイン数を増やし、
投資した3万6千円分を回収できるぐらいになった。
2千枚近く出たということだ。
今まで散々僕の左隣で出していた兄ちゃんは、
逆にハマりまくり、今度は追加投資まで始めた。
持ちコインがなくなった為だ。
スロットというのは、辞め時を間違えるとひどい目に合う。
散々、師匠に叩き込まれた。
そして、僕はここである事を確信した。
自分が打っている台が”設定6"だと確信したのだ。
実はスロットには、設定の判別方法というものがある。
これは機種によって様々なやり方があるが、
僕が打っている機種は比較的短時間でそれがわかってしまう。
それは実際にスロットをある程度回してみないとわからないが、
僕はこの判別方法を試していたのだ。
パチプロの人は打ちながらも自分で色々な数値をカウントして行く。
ベル、スイカ、チェリーなどが揃ったときに、それぞれ数えておくのだ。
これらの数値は設定判別をするのに、きわめて重要だ。
だからみんな数値を必死でカウントしているのだ。
最近は便利な携帯カウンターみたいなものが普及しており、
アマチュアの人でも手軽に数えるようになってきているが、
当時はそんなものあまりなかったので、メモ帳に記入していた。
便利になったものだ。
僕がこの日打っていた台は、
設定6でしかありえない確率を叩きだしたのだ。
設定6だということがわかった僕は、
ものすごい早さでリールを回しはじめた。
この機種の設定6の機械割は117%ぐらいだ
機械割というのは、還元率みたいなものだ。
機械割が100%ならば、1万円入れれば1万円返ってくる
機械割が90%ならば、1万円入れれば9千円返ってくる
機械割が120%ならば、1万円入れれば1万2千円返ってくる
期待がもてる、ということだ。
僕がこの日打っている機種でいえば、
設定1なら93%ぐらい。
設定6なら117%ぐらいだ。
この差がお分かりいただけるだろうか?
微々たる差とお思いかもしれないが、これはすごく大きな差だ。
一日で計算してみて欲しい。
仮に、7000回転をすべて現金で回したとする。
300回転で回すのに1万円が必要だ。
3000回転で10万円。
6000回転なら20万円。
まだ足りない。
ならば、7000回転なら、およそ23万円強必要になってくる。
これをさっきの機械割でかけてみよう。
設定1 230,000 × 93% = 213,900円
設定6 230,000 × 117% = 269,100円
金額にするとおよそ、5万5千円の差が生まれる。
これが、設定1と設定6の違いだ。
これを1ヶ月続けると、
55,000 × 30 = 1650,000
165万円の差が生まれてしまう。
そう考えると、設定1を打つのは怖くなってくる。
閉店を迎えた。
結局、この日は7400枚出すことが出来た。
やはり予想通り、設定6だったと思われる。
設定6の確率を上回るほど、爆発した。
トイレにもあまりいかず、休憩も1回ぐらいしかとらなかった。
それほど、設定6というのは、貴重だ。
かつては機械割150%みたいな台があったらしいが(笑)
(本日の収支)
回収金額 14万8千円 投資金額 3万6千円
¥148,000
- ¥ 36,000
————————
¥112,000
今日の利益は、『11万2千円だ』
嬉しくてたまらない。
これほど興奮した日は人生で一度もなかったかもしれない。
興奮がおさえきれない僕は、閉店間際のデータをメモ帳にチェックし、
店外で待っている川田君の元へ駆け寄って行った。
今、三田君は幸せ?満たされてる?
でも大抵の人って、みんな豪遊するよね?焼肉行ったり寿司行ったり、時には風俗なんか行ったりして...
仮に豪遊したとして、焼肉食べに行って、カラオケ行って、風俗行ったとしようよ。そしたら、すぐに1日の勝ち分ぐらいふっとばない?そうなると今日の労働ってなんの為にしたかわからなくなるでしょ?
また明日も11万も勝てたらいいけど、そんなに大勝ちできる日が毎日続くと思う?
そんなに甘くないでしょ?でもプロじゃない人はそれがわからない。せっかく設定6以上に出たんだから、ちゃんと貯金しておかないと、今度設定6に座った時にあまり出なかったらどうするんだよ。確率論なんだから、長い目でみると収束していくだろ?
1週間全く出ない台がいくつかあってさ。でもさすがに1週間も店が設定を変えないはずないもんね。ということは、どこかで高設定を入れていたはず。なのに出てないって事は、高設定でも出てない日があったってこと?
豪遊するなら大負けした時だよ!
しかも俺らはパチプロを労働として考えている。だから毎日豪遊してちゃおかしいでしょ?
俺らの場合、勝つ日の方が多いんだから、下手すると毎日豪遊しないといけなくなる。わかる?
これは俺の師匠からの教えなんだけどさ(笑)
師匠と出会ってなかったらただの負け組だったよ(笑)
そう考えると俺も三田君もついてたなぁ(笑)
まぁ遅くなるし、もう飯でも食いに行こうや!とにかく勝ったら質素に負けたら豪遊!!
勝ったら質素に負けたら豪遊
その言葉をメモ帳に残した僕は、川田君と吉野屋に向かったのだった。
今日の収支
+11万円(およそ)
<追伸>
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