ドアパンチの修理代を全額支払って貰えなかったので少額訴訟してみた(09)
少額訴訟の手続きが完了し、相手側からの答弁書が届きました。
訴状を受け取った上での答弁書なので、私の主張に対する反訴的な内容になっていますが、書いてあることはほぼ従来通りの物でした。
・ディーラーから4万円程度が妥当な修理代というアドバイスを受けている
・4万円の支払いで修理代について決着済み
・差額は価格交渉の結果であり、交渉は当然の行為
・(原告の証拠として提出されている)2万円弱の領収書は「整備代」として発行されている
四番目の内容は、相手側の領収書には「板金塗装代として」と但書きがされているため私の領収書の但書きが今回の修理とは無関係であると主張したいのでしょうか。これは予期せぬ反論でしたが、一般的な領収書で「お品代」と書くような慣例的なものなので特に問題になるような点ではないと考えました。
証拠書類としては以前と同様の領収書と見積書のみで、目新しいものはありませんでした。つまり、価格交渉を行ったことや、それを認めたことが分かるような書面は一切ありません。「ディーラーのアドバイス」に関しては店舗名や担当者の名前すら無く、証拠能力は無いと考えました。
目新しい内容として、答弁書の最後に追記として以下の様な記載がされていました。
原告が駐車した際に、被告のドア開閉で接触することが予測できたと判断できる。原告の車両がスライドドアのため幅の余裕を考慮していなかった。
正直、これにはイラっとしました。事実としては私の車は駐車区画のほぼ中央に停車していた上に、ドアが軽く固定される一段回目まで開いても接触しない程度の幅が確保されていました。確かに私の車は後部スライドドアですが、助手席は通常のドアであり何ら問題なく妻が乗降できていたことからも明らかなのですが、残念ながらキズが付いた箇所の写真しか撮らなかったので駐車間隔を証明できるような証拠は残っていませんでした。
そしてこの頃、予想外の出来事としてディーラーの担当者が退職されたという葉書が到着しました。つまり、相手側と直接やり取りをしていた人が無関係な人となってしまったのです。こちらの主張については充分に証拠も揃っていると考えていたため、この点が問題になるとは思えませんでしたが、後任の方に今回の事情を説明し、もしかしたら裁判所から何かしらの連絡が来るかも知れないという事を伝えておきました。
答弁書に対する反論する機会は当日の審理まで有りません。相手側の主張に対する反論を準備して、あとは当日を待つばかりとなりました。
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