storys.jp

みんながストーリーを持っている

レッドブルは本当に「翼をさずけてくれるのか」、を90日間試してみた“名もなき男”の人体実験結果。

2 / 5 ページ

まさか、この電話がオレの人生観を大きく変える「きっかけ」になるとは、このときは思いもしませんでした。


電話の主は、母親。


母「忙しいのにごめんなぁ。今ちょっとええか?」


ごめんと謝るのも、母の口癖。



いつもと同じ。普段と何も変わらない・・・?


でも、なぜか嫌な予感がしました。



母「あんなぁ・・・もう、店閉めることにしたわ。」



閉店


両親は、約20年間続けて来た店を閉店させました。

オレがモゴモゴやっている間に、何もかも終わったのです。


「オレは無力だ。」


今までそらし続けていた現実が突き刺さります。


母「ほんまに心配かけてごめんなぁ。」


また謝る母。

オレは、何も言えず、ただ心の中で「すまん」と何度も叫び続けていました。


・・・


電話を切ってからしばらくの間、オレはトイレでパンツを履くことすら忘れ、溢れ出る涙が止まるまで、ただ呆然と失望の時間を過ごしました。


・・・




そして、両親は生活費を稼ぐために、雇われ生活に戻っていきました。分かる人には分かると思いますが、商売をしていた人間が、雇われる側に戻っていくというのは、敗北感と屈辱感がハンパないのです。



繰り返されていた奴隷人生


こんなことを言うと、両親は否定するかもしれませんが、両親は、「自分の商売の奴隷」。そして、オレは「他人の商売の奴隷」でした。



カエルの子は、か・え・る、、、、なのか?????


やっぱ、鷹にはなれないのか?????


やっぱオレに、翼は生えないのか?????



そんなことが、頭の中をグルグル回りはじめるのと同時に、オレは自分の将来に恐怖を感じたのです。

なぜなら、両親の姿を見て、まるで自分の未来を見ているようだったのですから。


「オレは、親と同じ道を歩みたくない。」


このままでは、オレも一生奴隷として生きていくことになるような気がしました。


「守りたいものも守れない」


「やりたいこともやれない」


そんな失望感がMAXになったとき、オレは本気で変わろうとした。


とは言え、「どうすればいいのか?」なんてその答えはまだ見えてきません。

ただ言えるのは「このままではヤバい!」ということ。


そして今までの自分は、くだらないプライドを守っているだけのクソ野郎だったってことを、このときやっと自覚しました。



どん底からは高みしか見えない


プライドを捨てたオレは、素直に「無力な自分」と向き合えるようになり、どうするべきなのかを真剣に考えるようになりました。


今までは、親や会社、世間のことを必要以上に気にしすぎていたのです。


よくよく考えてみると、勝手に感じていた責任感、勝手に感じていた義務感、そんなモノにオレは支配されていたような気がします。


要するに、親や会社が無理やりオレにやらせていたのではなく、勝手にオレが奴隷行為を働いていただけだったのではないか、と。


ただ単にマゾヒズムの快楽に溺れていただけなのではないか、と。


でも、もうカッコ付けて被害者面する理由がなくなったのですから、「親のため」「会社のため」なんて綺麗事を言うのは止めて、「自分のため」にできることをやろう、そう決めたのです。


そう考えれたことで、何か吹っ切れたような気がしました。


「どうせもうこれ以上は落ちないんだから」、と人生のどん底に立ったような感覚を持ったとき、オレにも何か可能性があることを直感的に感じたわけです。


もう「落ちないように注意する人生」ではなく、「這い上がるだけの人生」を楽しむだけ。


「母からの一本の電話」が、そうやってオレの人生観を大きく変えました。皮肉にもオレは救いたかった人に、逆に救われたのかもしれません。



負けられない戦い


ほどなくして、32歳の時、独立のチャンスがやってきました。


当時オレが取締役で働いていた会社で運営していた飲食店の内1店舗が大きな赤字を抱えて苦戦していました。社内会議で「売りに出そう」ということになり、不動産屋などを通じて買い手を募ったのですが、売却先は見つかりませんでした。


次の手段は、閉店してスケルトン工事(現状回復工事)を行い大家に返却するしかありません。しかし、この方法は、閉店するために300万円ほどの経費が掛かってしまうため、会社にとっては無駄な負担になります。


分かりますか?


このタイミングを、


「待ってました!」とばかりにオレは動きました。



ラスボス「恐竜ヤクザ」


オレは、この店を手に入れるために、社長と会う約束を取り付けました。


当時の社長は、肉食系なんか余裕で通り越した恐竜系、しかもほぼヤクザ。イケイケどんどんのノリがオレには合っていたし、そんな社長が好きでした。


が、相手は恐竜系ヤクザです。今までは若衆の筆頭として接していれば良かったのですが、今日は違う。油断していると、骨の髄までしゃぶり倒させる可能性だって十分にあるわけですから、オレも黒スーツにグッチのネクタイを絞めて、気合いを入れて会いに行きました。


著者の梅津 久和さんに人生相談を申込む

株式会社RMS 代表取締役

パーソナルビジネスアドバイザー
マーケティングコーチ
飲食店オーナー


主にスモールビジネス、個人ビジネスのマーケティング指導、立ち上げをプロデュースしている。

小学5年生の時、両親の飲食店開業がきっかけで

著者の梅津 久和さんにメッセージを送る

メッセージを送る

著者の方だけが読めます

みんなの読んで良かった!

読んで良かった

ストーリーを読んだ感想や、思い出したあなたのストーリーを教えてください。

Hiroyuki Takashima

なんか感動しましたよ。その行動力がすごいですね。梅津さんと共に飛びたい気持ちになりました。

岡田 弘道

まだレッドブルを飲んだことがありません。
明日、近所のファミマでアイスコーヒーじゃなくてレッドブル買ってみようと思います。
翼を授けてもらえるかどうかは飲み終わってからその後のおれの「行動」次第だと思ってます。

松井 貴志

梅津久和さん、生きてくれてありがとう!!

宇座 伸恵

追い込まれて、飛ぼうとしたところがすごいと思います!わたしも飛べるようになりたい。

中野 倖介

速攻レッブル買っちゃいました!

ありがとうございます!

小林 佳徳

いいですね!自由に生きることの大変さと尊さと。
ちなみにレッドブルの飲み過ぎはOPPになりませんでしたか?笑

丸山 潤三

すごいよ

Wada Tadashi

翼を持てて良かったですね(^^)
わたしも若い頃、プロレーサーを目指しましたが、全てを捨てて飛び込むことが出来ず、サラリーマンのままです。
また、お店行かせてもらいます。

Jiafou Nobuyuki

漢ですね
いつまでもくすぶってるより燃え上がる生き様に感動!
燃えて燃え尽きる前に新しい燃料を足して燃え続けて新しいストーリー見せてください

大西 智子

読んでる途中、じーん・・ときて、泣きました。本当の自分の心のままに生きると、ホントに自由で幸せ!そんな人が増えることを願ってます。

与古田 鋭一

上っ面のキレイゴトだけで、読んでよかったってことじゃなくて、ハッ!と本質的な事を気付かせてくれる。
人生の転機に覚悟と決断が大事だというけれど、それって今この時もそうなんだろう。
絶対に負けられない戦いが毎日で、もっと自分に熱くなって、もっと自分を愛してやって、自由自在に生きる男になりたい。
今、生きグルしいなって感じている人は、ぜひこのストーリーを読んでもらいたい。

Shimizu Masaki

なんかしっくりきましたよ^-^

Minol Malta

只なんとなく仕事をして、只なんとなく給料を貰い、只なんとなく生きていく。“只なんとなくに慣れてしまった”只の人生より刺激的です。
『中間リタイヤ』している私に**翼を与える**ストーリーです、ありがとうございました。

三好 優実

パワーをもらえました。レッドブルが急に飲みたくなりました(笑)

野谷 晃久

飛び立ちます。
梅津さんと一緒に遊びに行きたいです^ ^

波多野 真麻

このストーリーを読んで、私は今まで「何となく決められた人生」を歩いていたのだと気付かされました。自分と向き合う事から逃げていたのだと思います。
でも、この事に気付けただけで私は救われました。自分が本当に納得出来る人生とは何か、一度本気で自分に問うてみようと思います。
翼を与えるこのストーリーが1人でも多くの人にこのストーリーが届きます様に。

梅津 久和

字座さん、「飛ぶしかなった」そんな感じです。

173人の
読んでよかった!!
STORYS.JPは、人生のヒントが得られる ライフストーリー共有プラットホームです。